一つ前の記事で百田が「もしかするとゲームで乳揺れした史上初ではないか」と書いたけれど、そのあといろいろ調べて、『イースⅠ・Ⅱ』で百田が作ったリリアの乳揺れは、ゲームでいわゆる乳揺れをさせた最初である可能性が極めて高いという結論に達したので、ちょっと調べた結果のメモを残しておきたい。

まず、百田が「乳揺れは実は『トップをねらえ』を参考にした」というので、びっくりして調べたら確かに『トップをねらえ』は1988で、参考に出来たということはわかった。

では『トップをねらえ』以前に「アニメやゲーム、特にアニメで乳揺れという表現はあったのか？」というのが次の質問になる。
『トップをねらえ』の乳揺れに話を限るなら、そのオリジナルは、製作スタッフが大きく重なる『DAICON IV(1983)』アニメに行きつく。
それが何かを参考にしたのかはわからない。

ではそれ以前に、乳揺れはあったのか？　と質問をすると、もちろんオッパイってのは現実に揺れるものなので、乳揺れの表現自体は1940年代のアメリカのアニメにでもさかのぼることができるが、疑いもなく一般的な表現ではなかった。
だからアニメでオッパイは揺れないものだったし、ゲームでもオッパイは揺れないものだった。
そして何より重要なのは『トップをねらえ』以降、日本のアニメでは乳揺れという表現は急速に一般化する。
つまり88年は分水嶺で、コト乳揺れに関しては『トップ以前』と『トップ以後』にわけられる、というのが僕の得た結論だ。

ここらへんは論文になりそうなぐらい沢山のデータが出てくるのだけど、そういうのは斯界の研究者に任せたい

で、ゲームに戻ると、当時のゲームの世界はアニメ＆SF野郎が多く（いや、いまもだが）、DAICON IVのアニメを知ってるのはまあ基礎教養の範囲であったろうと。
つまり、理論的には1983-84あたりから、乳揺れの可能性がある。
で、この分水嶺周辺で最初に思いついたのがスクウェアの『アルファ(1986/PC)』。
すぐ調べたのだけど揺れてない。
db-SOFTの有名なエロゲー『177(1986/PC)』も揺れてない。
同じようにいくつか動画あるものは調べたのだけど、当時のPCではエロ・エロなしを関わらず揺れていないようだ。
まあ当時のPCはアニメをするだけでヒイヒイいうような状態なので、乳揺れに余力を割ける状態ではなかっただろうことは想像がつく。

指摘されて「あっ」と思ったのが『スーパーリアル麻雀PⅡ(1987/アーケード)』、『スーパーリアル麻雀PⅢ(1988/アーケード)』。
アーケードで脱衣麻雀ってのがあった！　と思ったのだけど、どちらも揺れておらず。
斯界の権威、スーパーリアル麻雀警察の方によると、揺れは『PⅣ(1993/アーケード)』からだと確定。

余談だがこれで『スーパーリアル麻雀』の動画を確認したら、当時恐ろしいほど滑らかだと思っていたアニメが全然動かなくて衝撃的だった。

加えて書くと、当時の脱衣麻雀で揺れるほどアニメをするものは『スーパーリアル麻雀』系だけだったはずなので、脱衣系はアウトだろうってのが結論。

では普通のアーケードでは？
ナムコご乱心と言われた『ワンダーモモ(1987/アーケード、1988/PCエンジン)』も揺れず。
いろいろ探したんだけど「あえていうなら」という但し書きをつけてIREMの『トロピカルエンジェル(1983/アーケード)』ぐらいしか発見できなかった（これも実際の動きを見るとわかるが、いわゆる「揺れ」ではない）。

ではコンソールは？
前の記事で描いた通り、ファミコンはROM。そんなことをやる容量の余力はなかったろうし、可能性がゼロではない、揺れるとしたらこれだと思った『アイドル八犬伝(1989)』にも乳揺れはなし。
PCエンジンでも『ヴァリスⅡ』は揺れず…
というわけで、どうやら89年以前のメジャーなソフトで、いまでいう乳揺れをするソフトは見つかりそうにない。

結論として、どこかに今でいう「乳揺れ」をするソフトはあるのかもしれないが、百田は「史上初めてゲームキャラの乳を揺らしたアーティスト」としての名誉(?)に極めて近い男である、というのが結論になったわけだ。

ところでだ。

百田の野郎はfacebookで僕に『トップをねらえ』を参考にしたと言っていたが、百田がこのリリアの乳揺れを作っていたあたりでリリースされた大乳揺れアニメが『極黒の翼バルキサス』である。
うるし原大先生の乳が揺れまくるバルキサスである。
で、確かなのだけど、僕らスタッフは当時声優さんのイメージを固めるために一階にあったレンタルビデオ屋で、片っ端からOVAを借りまくっており、バルキサスもその中の一本にあったはずだ。
百田は実はバルキサスを参考にしたが、僕にはトップを参考にした…と、いい恰好をした可能性が…ｗ

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