ド『レ』ーガーなのか、ド『ル』ーガーなのか?

もともとの話はこのツイートから始まる。

ちなみにこいつのセリフのお陰で、ずっと「ドレーガー」だと思ってました😂(エターナルが発売される辺りまでw

読んで、僕は「えっ?」と思った。
PCエンジン版は88SR版をベースに、FM77AV版やMSX2版の演出を加えたうえで、さらにPCエンジン版独自の演出を加えた作品だが、当たり前だが、ボスの名前を変えるわけもない。
なので以下のようにツイートした。

PC-88準拠、すなわちオリジナル版準拠なら「ドレーガー」のはずなので、エターナルで名前が変更されたんだと思いますw

ここでビックリすることを言われる。なんと攻略本は「ドルーガー」になっているというのだ!
「ええええ!?」とビックリして調べたところ、確かに自分の持っている本で名前があるものは、全て「ドルーガー」表記だ。
で、さらに来歴を調べると「ドルーガー」の名前が初登場したのは、あの『イースグローバルガイドブック』。
確かに「ドルーガー」と表記されている。

ところで、はっきり書いておくと『イースグローバルガイドブック』はファルコムから丸投げされた企画で、本当に好き勝手に書いたと、当時のイラストレータさんやライターさんから直接聞いているし、だいたい今でいうような設定資料は全くないゲームだったのでボスの名前を間違っていても全然驚かない。

イースⅠ・Ⅱ通史(番外):イースグローバルガイドブックの謎話は僕のあるツイートから始まる。 最初のツイート ”イースの世界設定は『I』・『II』で完全に完結することを前提に作られており、最終的に現実の歴史とリンクするようになっている”僕…
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イースⅠ・Ⅱ通史(番外):イースグローバルガイドブックの謎

そして、これを受けて以降は「ドルーガー」になっていて、インターネットにはこんなことまで書かれている。

『2(PC88)』と『1・2(PCE)』のみ「ドレーガー」で、ほかは書籍を含めて「ドルーガー」になっている。『2(PC88)』と『1・2(PCE)』のミスなのか、それとも誤植が定着した例なのか。

イースシリーズのメモ イースシリーズのメモ 「ドレーガー」と「ドルーガー」/ゲームオーバー曲/ゲームオーバー時の演出/BGM/鐘つき堂の風景/サルモン神殿の門番/サルモン神殿入り口/「イース4(PCE)」と「イース4(SFC)」/ピムの取引所/その他(文中は「イース」の表記を省略)
 garakuta-do.game.coocan.jp
イースシリーズのメモ

ところで、僕はこの文の「PC88版とPCエンジン版以外は」というのがひっかかった。
なぜなら、このリストの中でファルコムのイースチームのスタッフが作ったオリジナル作品が88以外一つもないからだ。
そこでオリジナルが移植された他の機種を調べてみると…

PC88ドレーガー
MSX2ドレーガー( http://psyzans.com/Kura/YsII/YsII-2.html )
FM77AVドレーガー( http://software.aufheben.info/bbeep/bbeep.html?contents_key=ys2&section=5 )
X1版ドレーガー( http://x1turbo3.blog.jp/archives/2047463.html )

FM77AV版にいたっては画像があって、明確にテキストが「ドレーガー」になっている。つまり以下だとわかる。

  • オリジナル版は全て「ドレーガー」表記
  • 当時、ドルーガー表記がされているのは攻略本およびファミコン版のみ

結論。

宮崎さんの命名は「ドレーガー」であり、ドルーガーはイースグローバルガイドブックがやらかした間違い

でも、以降ドルーガーの方が正式名称になっていく、というのが歴史だったわけだ。

ところで、どうして「ドレーガー」なんて名前なのかについては、憶測だが、かなり精度が高いのではないかと思う答えがある。

当時のオリジナルスタッフの誰に聞いても宮崎さんは名前を考えるのが苦手だったと証言されている。
だから例えば、プロトタイプで詩人にコルベリアスなんて、コンパイルのゲームのキャラをもじった名前をつけたりしている。

そこで「ドレーガー」と「ドルーガー」って名前を見たとき、僕が思ったのは「これ、宮崎さんはドルアーガから思いついた名前じゃないのか?」だった。
ドルアーガ → ドルーガ →さすがに近すぎるのでルをレにして…ドレーガ…

全くの推測なことは断っておくが、確率は高いのではなかろうかと思っている。


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