FF10の話(5) – FFⅦ・その3。そしてFFⅧに…

FF10の話を書くシリーズの第5回。
シリーズは以下。

本編に入る前に、一つ書いておきたい。
まず今回から後は、『FFⅦ・Ⅷ・Ⅹ』について、もう超ネタバレのレベルで話が進んでいく。
なので、一度もプレイしたことがなくて、そしてプレイする予定がある人は、ここから先はあまり読まないことをオススメしておきたい。
次に、基本的な考え方を少し書いておきたい。
この文は作品ファーストってことだ。つまり『アルティマニアに、こんな設定が書いてあります』とかは基本的には無視している(全く、ではない)。
なぜならゲームだろうが映画だろうが、最初に作品ありきで、作品から読み取れる以上のことを副読本で読んでくれだの「実は設定はこうだったんです」だの、そんなもんはあとからなんとでも言えるし、前提にするのは良くないと思うからだ。
と、ネタバレと基本的な考え方について書いたところで、前回の最後に書いた文章に戻る。

僕の忌憚ない評価を書くなら「前半から中盤は素晴らしいが、後半は腰砕け。僕は最初に考えられていたストーリー展開とは違うものになっていると思っている。ただ、当時の状況を考えれば、これもしょうがない」

正直、一般的な『FFⅦ』評からはかけ離れていると思うが、なぜ、そのような感想を持ったのか?
これを『FFⅦ』のストーリーを順に追っていくことで、説明していきたい。

クラウドというキャラクタをプレイヤーキャラクタ(主人公)としてゲームは始まる(名前はデフォルトとしておく)。
クラウドは神羅カンパニー(この世界の巨大企業。世界を牛耳ってると思えばいい)の元ソルジャー、それも最高レベルという触れ込みだ。この世界ではソルジャーは超一流の兵士で、しかも最高レベルともなるとそうそういない。それがフリーでいるのだから、金は払うから神羅カンパニーへのテロを手伝ってくれというわけだ。
テロの対象になっている神羅カンパニーは魔晄炉ってもので、星の生命エネルギー(ライフストリーム)を汲み出して星の寿命を縮めている、だからテロ攻撃するんだってことになっている。

当時からアバランチのテロに感情移入するのは少々難しかったが、20年近く経ち、様々なテロによる被害を目の当たりにしている今の僕らの目から見ると、アバランチに対して感情移入するのは、かなり難しい。ただこれは当然作り手の責任ではない。

クラウドは、最初は拝金主義でぶっきらぼうなキャラクタとしてプレイヤーに紹介される。
そしてプレイしている間、少しずつクラウドの過去は明かされていく。ティファってキャラクタと幼なじみだとか、どこで生まれたのか、昔は神羅でどんな任務をしたのか、どうして辞めたのか…てな具合だ。

この話が途中からおかしなことになっていく。

クラウドの話と村人の話に食い違いがある、クラウドがいたはずの場所にいた証拠がない…思い出に出てきた場所で話される内容が違う…ともかくクラウドの語る経歴がどうにもアヤフヤなことになっていく。
加えてクラウドにはおかしいところがある。妙なタイミングで変な声がどこからともなく聞こえきたり、超重要アイテムを伝説のソルジャーなんだけど、狂人になっているとしか思えないセフィロスってキャラに突然渡したりする。

ともかく、プレイしていてクラウドは本当は何者なのか、どうにも怪しくなってきて、これってまずくね? と思っている間にもストーリーは進行していき、信じがたいクライマックスがやってくる。

伝説のソルジャーセフィロスはジェノバって生命体と人間の合成生物で人工生命体だった。その事実を知ったセフィロスは神羅に反逆するのだけど、倒されライフストリームに消える。
だけど、神羅の科学者、宝条は、セフィロス(ジェノバ)は肉体は滅びても精神的には滅びておらず、ライフストリーム(魔晄)を通じて再生すると考えた。そして、セフィロスの不完全なクローンを大量に作り上げ、ジェノバの力によってクローンが合流し、セフィロスの再生を助ける計画を立て、実行していた。
だからクラウドが追っていたセフィロスは全てセフィロス・クローンだった。そして驚くべきことにクラウドもクローンの一つ、それも欠陥品として員数外とされていたものだというのだ。だからクラウドはセフィロスの再生を無意識に助けようとしていて、ジェノバの力で人の記憶を読み取り、適当に都合のいい人格を作りだしていた、つまり経歴もなにも全て嘘だった!

まさかこうではないかと薄々思いながらも、さすがにプレイしていて信じられないような真相が暴露され、しかもクラウド自身もそれを認めると、黒マテリアでセフィロスを復活させてしまう。

僕はこの時点で、プレイヤーキャラクタがただの操り人形のコピー品、それも欠陥品で経歴も何もただの嘘だったなんて、こんな驚愕のシナリオになるなんて想像もしておらず、もう夢中になっていた。

ところがだ。

このビッグイベントの直後、クラウドは行方不明になり、廃人として見つかるのだけど、これが事故でティファと共にライフストリームに落ち、ティファとクラウドは幻想の世界で話を始め、ティファは「クラウドは本物だと思う」と言い出し、クラウドはやっぱりいたんだ、という話になってしまう。

このとき、僕はストーリーが曲がったと確信し、おっそろしくガッカリした。
ゲームをプレイしていて、こんなにガッカリしたことは、そうそうない。

なぜなら、このクラウド、実はコピーじゃなかったんですイベントは、終始言い訳でしかなかったからだ。
「クラウド、あなたの中に本当の思い出があるはずよ」で、ともかくクラウドがいたと思われるネタを出してくる。
そして出てきた思い出をきっかけとして、なぜか今まで思い出せなかった本当のことを思い出す

おいおい、と言いたくなるとんでもなく都合のいい記憶喪失だが、シナリオ的にもっとマズいことがある。

まず、クラウドを人工生命でなくしてしまったために、クラウドがどのようにしてミッドガルに登場したのかを説明しなければいけなくなっているのだけど、そのプロセスのご都合主義がきつい。

ニブルヘイムで怪我をした二人(クラウドとザックス)が神羅屋敷に閉じ込められ、なぜかザックスまで実験にあて、5年間も魔晄につけられた挙句に精神が崩壊したクラウドとザックスは二人で脱出し、追ってきた神羅兵にザックスは殺されたが、クラウドは(言い訳くさい理由で)殺されず、しかも直後にそれなりに意識を取り戻すとか、もう無理に無理を重ねるストーリーになっている。

加えて、クラウドに対してセフィロスが嘘をつく必要は薄いし、宝条が嘘をつく理由もメリットもまるでない。
セフィロスの場合にはコントロールするために幻想を信じさせる必要があった…という説明をつけられなくはないが、それにしても無理がある。
実際にこの言い訳をしているが、だいたいクライマックスのイベントでクラウドは信じておらず、ストーリー的にはセフィロスとの話のあとで自分が自覚的に操り人形だったことを思い出すのだ。後から「いや、あれは混乱したんだ」とか言ってるけど、苦しいにもほどがある。

そして、もっと嘘をつく必要がないのが宝条だ。
宝条が「ジェノバと魔晄炉で人工生命を作り出し、クラウドはその出来損ないだ」と説明している。これを支える証拠は提示されているけれど、これを覆す証拠はクラウド自身が説明する「いや、あれ人工生命じゃなくて、人にジェノバ細胞埋め込んで、ソルジャーまがいにしてるだけだから」って話しかない。
しかもザックスはソルジャーなので、あとからクラウドが言い訳する人工生命のプロジェクトに不適合ってことを無視して、無理やり話を作っている(ソルジャーは目の色が違うので、すぐソルジャーだとわかるって設定)。

さらにセフィロスがニブルヘイムを滅ぼした動機がおかしくなっているとか、クラウドを本物にすると、話のあちこちに逆に齟齬が生じてしまう状態になっている。

と、こんな無理があるところで、クラウドの語った嘘が、セフィロスと宝条の語る真実によって覆されたはずなのに、実はこの真実も嘘でした、クラウドの話も半分は本当でしたとか言われて納得出来るわけがなく、ここで僕の『FFⅦ』のプレイを続ける意欲が大きく削がれたのは間違いない。

というのも、これでクラウドを正義の味方、しかも犠牲者の立場に置いたので、あとはセフィロスとの因縁を片付ければ話はまとまる。もうやることがわかりきってしまい、そこで展開されるイベントも想像がつく。
しかもクラウドは実在していたとなると、クラウドとセフィロスの関係はジェノバ細胞頭が混乱したクラウドがうっかり黒マテリアを渡しましたぐらいになる。
クラウドは「正直すまんかった」と言い、あとは「セフィロス倒す」と言えばいいだけになってしまい、キャラクタの深みは崩壊だ。

つまり、僕は
「操り人形が、致命的な災厄を引き起こすが、操り人形なりの意志を持って、なんらかのケリをつけ、操り人形の主人を倒す(贖罪する)」
というストーリーだったのが、こんな凡庸なストーリーになってしまったと感じたから、評価が悪いわけだ。
なぜ、僕は「ストーリーが曲がった」と強く確信しているのか?
理由は3つある。
一つ目は前述したあらすじに関わるが、無理がありすぎることだ。
発売されている『FFⅦ』のクラウドがゲームに至るまでを雑にまとめると

クラウドは実在したが、ソルジャーになることが出来なかった。ソルジャーのザックスと仲が良くなっただけ。だからニブルヘイムにきた時も恥ずかしくて顔を出せなかった。そしてニブルヘイムでセフィロスが街を滅ぼした時、ザックスと二人して大怪我し、共に実験にかけられ、5年も魔晄につけられた挙句に、ザックスがなぜかクラウドも引き連れて逃げ出し、ザックスだけが殺され、都合よくクラウドは殺されず、直後に都合よく意識を取り戻し、ミッドガルに至る

という話になる。
この話のキーポイントはザックスだ。
ザックスはクラウドを本物にするためだけに存在するキャラだ。つまり、本物のクラウドがいることにし、なおかつソルジャーの話と整合性を取り、そしてクラウドをミッドガルまで連れて行ったところで都合よく消えるキャラクタでしかなく、ストーリー的にこれ以外にいなければならない理由がどこにもない。
だからキャラクタ設定にものすごく無理がある。魔晄耐性があるからソルジャーなのに、5年も魔光漬けにされて実験されてたとか、都合よくクラウドを連れて脱出するとか、都合よく死ぬとか、あちこちに無理がありすぎる。
それよりは、

ティファの幼なじみのクラウドはソルジャーになったが、ニブルヘイムでセフィロスが街を滅ぼした時、殺された。それをほぼ目撃していたのがティファ。それから数年後、セフィロス再生計画のために作られたクローンが「俺は元ソルジャー。神羅とセフィロスを憎む」程度の記憶でミッドガルに放たれ、ティファの記憶を読み取り、擬態して生き延びたクラウドのフリをした

という方が遥かにわかりやすくシンプルだし、話の筋が遥かに通っている。
だから強く確信しているわけだ。
2つ目は、これが野島さんの『ヘラクレスの栄光Ⅲ』と同じテーマのシナリオだったからだ。
ネタバレは避けるが『ヘラクレスの栄光Ⅲ』では、同じようなテーマで最後まで「いやあ、あれウソね」なんて取り消しをしていない。これが『FFⅦ』では取り消されて「いやーアレ嘘っす」って話になったら「こりゃあ曲がった」と思う。

『FFⅦ』をプレイした人が、あとから『ヘラクレスの栄光Ⅲ』をプレイして、どのような感想を持つのかに興味はある。

そして3つめの理由は、当時はものすごく強かったRPGの主人公は正義でハッピーエンドの呪いってヤツだからだ。
ゲームは感情移入を引き起こす手段として威力絶大で映画や小説より、遥かに強烈に感情移入する。だいたい読者/観客=主人公のレベルにまで感情移入出来るメディアなんてそうそうない。
だから主人公=自分にまで感情移入しているユーザーにとって、主人公に当然正義の味方であって欲しいし、ハッピーエンドを願う。そこに主人公は実は操り人形で、大災厄は主人公の責任です、だから主人公は贖罪しなければいけませんでは、いわゆる鬱ストーリーで、少なくともプレイヤーから大喜びされるストーリーとは言いがたい(個人的な意見としては、この程度で鬱とか言ってたら、世の中のストーリーの80%は鬱になってしまうのではないかと思うのだけど)。
これは当時のRPGでは(今でもか?)蛇蝎のように嫌われるモノだった。だから修正しろって要求が入ったのだろうと思ったのだ。
そんなわけで「ストーリーが曲がった」と感じた僕はゲッソリしたのだけど、反面、仕方ないとも思っていた。
なぜなら当時スクウェアにとって『FFⅦ』は絶対に当てなければいけないソフトで、そこにここまでムチャなストーリーを突っ込む方がどうかしている。
パラディンになって真っ白な正義の味方になる『FFⅣ』のセシル(プレイヤーキャラのデフォルト名)の方が『ヘラクレスの栄光Ⅲ』のイロイロまずいプレイヤーキャラクタよりは絶対に一般ウケするし、リスクを考えれば、クラウドは本物でしたFFⅦの方が絶対に安全だ
だからしょうがないと思いはしたが、僕には恐ろしく不満があったわけだ。
そして、あらゆる意味で歴史的なゲームであった『FFⅦ』だけど、少なくとも僕はシナリオに関してはとても不徹底なゲームだと思っているわけだ。

ところで、ここでもう一度書いておくけれど、曲がったのは、あくまで僕の推測だ。
推測ではあるけれど、少なくともなんらかの理由でシナリオが大きく書き換えられたのはほぼ間違いないと考えているし、少なくとも途中までは「あやつり人形が主人に反乱する物語」だったと信じている。
また、僕の予想が間違っていて、シナリオが書き換えられていないとしたら、僕としては、不徹底で言い訳じみたシナリオで、野島さんの作品としてはオチまで含めての出来は良くないと思う。

と、シナリオについてイロイロ不満のあったが『FFⅦ』は、少なくともクラウド本物でしたイベントまでは夢中になれる面白さだったし、もちろん本当に凄いゲームだった。
なので次の野島さんの作品に期待し、そして、同じく野島さんがシナリオをやった『FFⅧ』はどんなゲームだったのかというと…
というところで長くなったので続く。

LinkedIn にシェア
Pocket

11件のコメント

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; Win64; x64; Trident/7.0; rv:11.0) like Gecko
    FF7の地名としてはミッドガルド⇒ミッドガル ですね

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64; rv:26.0) Gecko/20100101 Firefox/26.0
    おおう、直しておきました。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 6_1 like Mac OS X) AppleWebKit/536.26 (KHTML, like Gecko) CriOS/32.0.1700.20 Mobile/10B143 Safari/8536.25
    当時は高校生でしたが、中盤まで夢中になってプレイして直後になんだそりゃ!と思ったのを覚えています。やはりあの流れは無理がありますよね…。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (iPhone; CPU iPhone OS 7_0_4 like Mac OS X) AppleWebKit/537.51.1 (KHTML, like Gecko) Mobile/11B554a
    野島さんはFF15のシナリオライターですが、
    FF15のディレクターが「一週間ぐらい引きずるエンディング」と言っていたので、
    15では曲げらないかもと期待しています。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/32.0.1700.102 Safari/537.36
    CCFFⅦは、書き換えられた?ストーリーをさらに
    既成事実化させていますね。
    個人的にCCFFⅦは超名作なのですが、
    プレーされましたでしょうか。感想を聞きたいです。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.3; WOW64; rv:26.0) Gecko/20100101 Firefox/26.0
    CCFFVIIではクラウドが実在したという7年前のザックスとの関係を明らかにしています。
    それを踏まえて感想を聞いてみたいです。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.3; WOW64; rv:26.0) Gecko/20100101 Firefox/26.0
    CCFF7は残念ながらやってないのですが。
    まず第一に書き換えられただろう、というのは僕の推測(強く確信はしていますがw)です。
    次に、書き換えられていようがいまいが、関係なく、今のFF7が「正史」ですから、それに沿うようにストーリーは作られます。なのでCCFF7が正史を補強するように話を作るのは当たり前の話かと思います。
    だから、CCFF7で話の完成度が上がるのは、基本的には当たり前なのです。
    シリーズで一作ごとに設定レベルでガチャガチャになったのは13、13-2、LRFF13ぐらいでしょう(;´∀`)

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/32.0.1700.107 Safari/537.36
    当時のスクウェアってまだ同人的というか
    みんなで意見を出しあいながら作ってたっぽいですから
    野島さんの初期構想を王道路線に変えたしこりがその辺なのかもしれません
    (バハラグでもはじけたシナリオ書いてましたしね)
    深層意識を描く辺りのエピソードは、当時ゼノギアスチームにいた加藤正人さんが手伝いで書いてたはずです
    その辺にも原因があるのかも。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/34.0.1809.0 Safari/537.36
    当時、なんだかもやもやしていたのですが明確に言葉にされてすっきりしましたありがとうございます!
    >「あやつり人形が主人に反乱するする物語」
    になってますので何かのさいに修正くださいませ。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/31.1.0.0 Safari/537.36
    >「操り人形が、致命的な災厄を引き起こすが、操り人形なりの意志を持って、なんらかのケリをつけ、操り人形の主人を倒す(贖罪する)」
    「テイルズオブジアビス」がまさにこんなゲームですね。
    時代が変わって、製作者側が「プレイヤーもこの程度の鬱展開なら許容する」と判断するようになったってことでしょうか。

  • AGENT: Mozilla/5.0 (Windows NT 6.1; WOW64) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/36.0.1985.125 Safari/537.36
    はじめまして、とても興味深く読ませていただいておりまして、非常に納得できます。
    私も当時
    「あー、主人公がただのロボだった、だったらそれでも良かったのになあ」と感じていました。
    また、セフィロスや宝条のやってきた意図がつかめなくなり、かなり混乱した覚えがあります。
    「え? じゃあなんであんなことを言った? え? ただの嫌がらせ??」
    弄ばれた生い立ちから新羅を憎むようになり、クラウドを利用しながらも、どこか自分と同じ弄ばれた生命に対する同調や憐憫のような特別な感情もあったのではないか、と思っていたダークヒーロー・セフィロスが、
    ものすごく顔がいいだけの、ただただ嫌がらせのような嘘を吹き込んで悦しむ性格のひねくれた小悪党、になってしまったのも非常に残念でした。

コメントは現在停止中です。