リリアとフィーナのどっちが正妻かアンケートを取ってみた
僕はイース通史やらいろんな都合でイースについてのテキストは眺めているわけだけど(そしてプリキュアのイースだの、いろんなイースが混ざった検索タイムラインを見るわけだけど)、ある日「イースも9作あって、ヒロインは山のように現れたけれど、やっぱり正妻ってイメージはフィーナかリリアだよなあ」(意訳)という内容のツイートを見た。
で、言われてみればどっちが人気があるんだろう? とふっと気になったのだけど、そんなのはアンケートを取ればいい!と思って、twitterでパッとアンケートを取ってみた。
まあ1000を超えているのでちょっとは意味はあると思うのだけど、死闘だったのだけど、リリアが44%でわずかに勝つ、という結果になったのであった。
正妻はリリアってことで…w
そしてこのエレナの人気のなさっぷり…
ただ『イースⅢ』におけるエレナの扱いは実に微妙で「これをヒロインと呼んでいいのか?」ポジションで、これがそれなりに良くなるのは『フェルガナ』からなので、仕方がない気もするが…
ところで、これに関係する話題で「どうしてリリアがこんなに人気があるのかわからない」という疑問があったのだけど、それは当時、1988年に、PC88のあの『イースⅡ』のオープニングデモが登場した瞬間の人気の爆発ぶりを理解していないとわからないのも仕方ないと思う。
名曲中の名曲”To make the end of battle”に乗って展開される衝撃的な完成度のアニメーションと、そしてその最後にやってくるリリアのアップ(当時はアレでもアップだったのだ)。
アキバに行けば、あらゆるパソコンショップの店頭で、あのデモがかかりまくって、1つの店の中でもそこらじゅうでオープニングデモがかかっているような、あの時の『イースⅡ』の人気の爆発ぶりを知らなければ、そりゃあ、わからないだろうと思う。
それから「正妻はドギだろ?」って意見があったけど、まあ『イースⅢ』以降、相棒としてずっと一緒に旅をしているのだから、そりゃあそう思う人もいるだろう。
ところでドギの初登場は『イースⅠ』。この時、世界の創造者たる山根ともおは「青」を聖なる色として設定して、女神の髪以外に使うなと口を酸っぱくして言っていたらしいのだけど、ドギの髪の毛の色を青にしちゃったのが、当時モンスターやキャラのドットを打っていた当時ファルコムでアルバイトをやっていた古代彩乃さん。あの古代祐三さんの実妹だ。
ここでちょっと整理のために書いておきたいが、『太陽の神殿』の画面をそのままトップビューのアクションにすると考え、当時オタクの間で話題になっていた「ラピュタ」にヒントを得て、かつてあったイースという、女神によって統治されていた古代王国が魔物から逃れて天空に飛んだという世界観を作ったのが山根ともおで、その世界観をベースにストーリーを作ったのが宮崎さんだ。
そして、1人だった女神を2人に増やす理由を作ったのが、プログラマ兼今でいうディレクターの橋本さんである。
でもこの時は、ドットだけで全然ドギのイメージはなかったのだけど、これを実際にキャラとして起こされたのが『イースⅡ』のエンディングの1カット。これの原画を描いたのは都築さんなので「ドギを初めてキャラクタとして起こした」栄誉は都築和彦さんということになる。
そしてこのドギをベースに『イースⅢ』のPCエンジン版で山根が決定的な形でドギを描き起こす。
ドギのキャラクタは髪の色の調整や髪形の調整などはあれど、基本的にここで完成したと考えていい。つまり、正妻3人は実は全員山根が起こしたわけだw
ところで正妻云々はともかくとして、僕はレアが好きだったりする。
本当はミネアの街にいるお遊びキャラで前作の『太陽の神殿』の曲を鳴らすだけの役割しかなかったのに、橋本さんがダームの塔から戻したくないって言ったせいで女神に転職できたという、圧倒的な成り上がりっぷり。
さらにフィーナのお姉さんポジに収まって結果的に美味しいこと極まりないw
そしてなにより最高の相棒だったアルファシステムの長谷川君が僕がやったシナリオの調整でレアが意地悪に見えるキャラになったのが気に入らなくて「レアって意地悪になったよねえ」って言いながら必ず先にハーモニカを渡していてレアが意地悪に見えないようにしていたってエピソードがあるのが最高だと思っているのである。
あと双子の女神の設定は後付けもいいところ。
だいたい月を2つにしたのは五十嵐さんで、しかもそれはマニュアルの小説の中にしか出てこない。
山根は全く意識していなかったろうし(意識していないから船のオープニングを描くのだ)、宮崎さんも意識してなかったのは賭けてもいい。
山根は間違いなくレアがお姉さんでフィーナが妹だと思っていたろうし、宮崎さんも間違いなくそう考えていたろう。そうじゃないとセリフのバランスが悪すぎるのだ。
ところで32年も前の話を今さら書くのも何なのだけど『イースⅠ・Ⅱ』のエンディングの山根が描いたキスシーン(どう見たってキスしてるだろ、描いた山根よ!w)は物議をかもしたし、今でも言われれることが多いのだけど、32年経って言うのもなんだけど、僕の解釈は「リリアからした」だ。
山根のヤツはどっちからしたなんか考えちゃいなかったのは間違いなしなんだけど、流れとしてはそれが一番自然なのだ。
エンディングでリリアはアドルが出てくるのを待っていたわけで、フィーナとのことがあるアドルに対して、リリアからキスをしたと考えれば、流れ的にはとても納得がいくし、アドルを追いかけていたヒロインの設定を考えても、着地点としてもキレいだろうと思う。
所詮は解釈論なんで「だからどうした」なんだけどw
ところで、この何カ月、死ぬほど忙しくしてるんですが、コミック1に電撃クロニクルってfantiaでやってる、電撃に書いてたコラムをまとめた本を出す予定っす。
50ページぐらいの薄い本の予定。
んで冬コミには『ハドソン伝説3』を出す予定です。
あと、X68Kを作った男たちはプレビュー版でいいので、来年のどっかで出したいなあ…
『イース通史Ⅳ』は、2022年夏予定。
その時までは、インタビューや取材が進むと信じたい。
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7件のコメント
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PC-Engine版のイース4のエンディングでは「(今までのゲーム/冒険が物語だったかのように)読んでいた本を閉じる緑の服を着た女性
」と、「赤毛の男の子」を含むキッズ達が もっと読んでと要求し、「赤毛の男の子」以外は別の家に帰宅、場所はミネアの街というシーンが有ります。
当時アレを見せられてると、リリアと所帯を持ったという先入観がどうしても有ります。
今は正史から外れたとは言え、同じようなヒトも多いかもしれませんね。
あの当時はPCエンジンが正史扱いだったので…w
自分はPCエンジン版が初プレイでした
好きなのはフィーナです
だってあのオープニングのアップのフィーナ
あれを最初に見ましたから
リリアより先に出会ってしまったのですw
というわけでフィーナを好きな人はPCエンジンから始めた人に多い気がします
なるほど、山根渾身のあのドアップですね。
言われてみると確かにPCエンジン版ではリリアより先にフィーナのアップ・レア&フィーナのカットインを見るんですね。
全然考えたことなかった(;´∀`)
「X68Kを作った男たち」楽しみにしてます。全裸待機で。
NewXの話がちらっとでも出ると嬉しいなあなんて思ったり。
自分がアドルなら正妻の選択肢はただひとつ
「フィーナとレア、セットで」
だって双子なんだから当然ッしょーッ!?
コレでフィーナとイチャつく様子をレアが冷たい蔑みの視線を送ってくれれば完璧
(長谷川御大には申し訳ないですが自分の中ではレアはそーゆーキャラです、すみません)
いやーw
双子は後付け設定なので…w