『30年目の凄ノ王伝説』、出ます

コミケ94の新刊として書いていた『30年目の凄ノ王伝説』、出ます。
思ったよりページ数が増えて40ページになりました。

あいざわひろし版の雪代小百合って、ビックリするもんが表紙です。スゲエw
あと、最後の最後で、あいざわひろし、微調整して表紙がちょっと変わりました。
それから、夏コミのスペース番号は
■ 8/11(土) コミックマーケット 94 → 西”れ”26a
■ 8/12(日) コミックマーケット 94 → 東”Z”43a
どっちもあいざわひろしのエロい本の横でヒソカに頒布しております。
あと、新刊や既刊の情報のまとめはイベントインフォメーションでチェックよろしくっす。
既刊のLEGEND 2,3とかあるつもりですが、内容はソッチでチェックしてください。
というわけで、新刊の中身ですが、雑には三部構成で以下。


■凄ノ王伝説が始まるまで
「どうして『凄ノ王伝説』だったのか?」
当時の角川書店の事情などから実は決まっているのですが、そこらへんについて書いた話です。
今の”KADOKAWA”から、30年前のお堅い中堅の出版社の角川書店なんて想像もつかないと思います。角川歴彦さんが率いていたザ・テレビジョングループは、角川書店全体としてみると異端だったし、月刊ニュータイプだって、創刊してまだピカピカだったし、春樹さんがやった角川商法だって、当時としては「エーッ!?」ってやり口だったんデスヨ。
そして、僕が仕事を始めたのは「角川書店がKADOKAWAに変化を始める最初のころ」だったので、まさにその変化を直接見たのです。
■凄ノ王伝説が影響を受けたゲーム達
ウルティマシリーズ、ドラゴンクエストシリーズ、ミネルバトンサーガ、SWORD THRUST、メタルギア(MSX2) 、AMBUSH! などなど、当時、僕がどんなゲームの影響を受けて、ゲームデザインしたのかについて書いてあるパートです。
やったらいろいろ影響は受けていますが、出来た結果は…(‘A`)ですがw
■ゲームデザイン in 凄ノ王伝説
実際に出来たゲームについて、何が良かったとかダメだったとか、今の目から見て書いてます。
内容としてはストーリー全体、ビジュアルデモ、ダンジョンでのストーリー、パスワード、経験値、レベル制限、バトル、死の概念などについてです。
同人誌の方ではあまり書いてもしょうがないなと思ったので、書いていないところなんですが、自分でプレイして、ヘコんだというなんというか、イロイロ思うことはありました。
たぶん20年以上、下手したらほぼ30年ぶりに『凄ノ王伝説』をプレイして、30年前の僕がゲームデザインも思想もガチガチに硬直していて「ゲームはこうあるべき」と思っているのが、手に取るようにわかるのが、本当に情けない気持ちになりました。
例えばゲームには自由度があるべきだとか、バトルからの退却にペナルティがあるべきだとか、実に下らない、どうでもいいことに拘っていて、全然全体がみえていないわけですね。
もうゲームデザインとか「こんな下らない事に拘って、お前がやりたいことが出来なくなっているのが、なぜわからない」と、言いたくなってしまいました。まあそう言いたくなっている相手は30年前の自分なわけですが…
ゲームは最終的にはユーザーの体験として提供されるものです。
言い換えるなら、ゲームデザインとはユーザーの体験をデザインすることなのだけど、それが全く分かっておらず、ユーザーに頭でっかちな自分勝手な理想、それもデコボコで全然トータルとして一貫していない体験を理想を押しつけているのには、本当にヘコませてもらいました。どうしてこんなに傲慢なのかと…
などと本当にイロイロ腹が立ちましたが、30年前とはいえ、こんな拙いゲームを「面白い」と言ってくださる方がいるのには感謝ですよ。
あ、本文について知りたい方は、この記事も読んでください。
ところでコメントにあったシュノーケルですが、あれはフラグアイテムです。シュノーケルと酸素タンクの両方がないと力の剣が取れないようになっており、実はアイテムそれぞれがないときでセリフが違います。
そして同人誌では書いていませんが、これはイースⅡのサルモン神殿の会議室の仕掛けのパクリです。
ささやきの耳飾りをつけていないと声は聞こえない。ルーになっていないと言っていることがわからない、という謎の、実に効果のないパクリです。
うん、情けないぞ、30年前の俺!
とまあ、そんなわけで、誰が欲しい本かわからないのですが『30年目の凄ノ王伝説』を用意して、スペースでお待ちしております。

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1件のコメント

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    いつも楽しく拝見しています。
    凄ノ王伝説、RPG苦手な自分が珍しく二回プレイした思い出のゲームです。しかも借り物のPCエンジンで。
    ストレス無く遊んでいた記憶ですが、制作者の方から見直すといろいろ思うところもあるのですね(^^;;
    音楽もPCエンジンで1,2を争うくらいの綺麗な音で、印象深かったですね。

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