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PCエンジン版R-TYPEのコト
iphone版のR-TYPEをプレイして血管がキレそうになったとき思い出したPCエンジン版の話。忘れないうちにツイートしたのに付け加えてブログ化。

PCエンジン版のR-TYPE1/2は、当時のハドソンのエースプログラマの1人、和泉さんが率いていたチームが移植している。このチームはアーティストを一部入れ替えただけで、次にネクタリスを作った。
サブプログラマが2人いたんだけど、そのうちの1人は、ネクタリスの後で企画寄りに異動して、イース1・2の手伝いをして、さらにぎゃんぶらぁ自己中心派の管理をすることになり、その後もディレクターって名前で結構ハドソンのゲームに出ていたんだけど、今はナニをしているか知らない。けっこー仲良かったんだよね。

で、僕は、和泉さんチームが実質お休みでネクタリスの企画のためにいろんなSLGを研究していたとき、ちょうどハドソンに行って仕事を始め、フツーの人よりはボードゲームやSLGのことを知っていたのもあって仲良くなっていたので、R-TYPEの話を和泉さんを始め、チームの連中からイロイロ聞けたわけだ。

移植に関しては、和泉さんは「オリジナルと全く同じプレイが出来る」を目標に移植した。だからアーケードの攻略パターンは完璧に使える…つっか、暴走(ハングアップ)以外のバグまで含めて移植されている。和泉さんは本当はハングアップおよびゲームが進行しなくなるバグまで移植したかったらしいのだけど、それだとユーザーが許さないだろうから諦めたといっていた。
当時のカードの容量の都合でパート1と2に分かれたけれど、移植としてはほぼ完璧だと思う。つっか、あれ以上の移植はムリ。

ところで、ほぼ完璧なPCエンジン版の移植だが、2つ、和泉さんがオリジナルから移植しなかったものがある。
一つが処理落ち。当時のゲームは描画とプログラム内部の処理が完全に同期していたので、一定以上(16.7ミリ秒ほど)処理に時間がかかると、速度が2倍になる現象が発生した。
具体的な書き方をすると、弾が多くなったり、敵が多くなったりするとゲームの進行速度が落ちる現象だ。
これを当時の開発者は「スロー」とか「処理落ち」とか「Vまたぎ」とか呼んだのだが、PCエンジン版はアーケードで処理落ちするところで処理落ちしない
PCエンジンが当時のゲームマシンとしてはかなり高速で、かつ和泉さんの技術が優れていたから出来たことで、もちろんすばらしいことだが移植としてはどうなんだというので、和泉さんは「処理落ちを意図的に起こすべきか」で悩んだらしい。
結局、遅くするのは我慢できないということで、やめた、といっていた。

そしてもう一つ移植しなかったのが、アドバタイズデモ(電源を入れて放置しておくと行われるゲームプレイデモ)だ。
和泉さんはアーケード版のデモがかっこ悪いのが我慢できなくて、プレイデモは全部ハドソンで収録したものを使っている(実際、僕に「アーケードのデモはさ、全然やる気がなくてひどいんだよね」って言っていた)。
…上で、収録と書いたが、実際はどのようにしてデータを作ったのかというと、開発機の上で「プレイデータ」をいわば録画できるようにして、それでプレイしてもらうことで作ったわけ。乱数の全く入っていないシューティングだからやれる技だ。
プレイしたのはアーティストの角谷君。超越的にシューティングのうまい男で、ブッチーと並ぶハドソンのシューティングゲーマーだった。
彼の作ったデモはとてもスバラシイ出来で、R-TYPE1の4面のデモとか、R-TYPE2の6、7面(2では2、3面目)のプレイデモとか、超見る価値あるのでお勧め。特に7面デモは復活パターンの見本のような華麗なプレイなので、ぜひ一度見て欲しいと思ってしまう。
ちなみに、角谷君曰く、R-TYPEは残り何バイト単位でメモリが数えられるぐらいメモリがなく、アドバタイズデモもデータを圧縮していれるような状態で「メモリないから弾撃つな」だの「あまり動くな」だのと無茶苦茶いわれ、ものすごく作るのは大変だったらしい。
それでも最初に作った7面のデモをしばらく見ているうちに「ここ抜けられるんじゃないか」って話になり、再度やり直した…なんて、まあゲームが好きでなければ絶対にないエピソードもあったりする。
ちなみにR-TYPEはハドソンで一番シューティングの下手な男と言われたアーティストの松田君(後に天外2で一緒に仕事をすることになる。色使いのシャープなドットを打てるハドソンでは珍しいタイプだった)も一周クリアしている。
R-TYPEは反射神経よりも攻略を覚えるほうが重要なゲームだということが良くわかるエピソードだ。

ところで、今だから、バラしちゃっていいと思うが、R-TYPEのカード版は、実はPCエンジンでは許されないモードを使っている(原理的には可能だけど使ってはいけません、という意味)。PCエンジンでは320ドットモードではスプライトが16個並ぶ設定を使ってはいけなくて、スプライトが並ぶ数は最大14個までになる。
なぜかというと16個並ぶ設定にするとVRAMのアクセスタイムを超えるスピードで駆動する、今でいうオーバークロック状態になり、動作保証できないからダメだったのだが、そんなことを知らない和泉さんのチームは、使ってしまったわけ。
発売されてから、NECが知るところになり「知らなかったし、出ちゃったからしょうがない、これだけ特例だけど、もうやっちゃダメ」とものすごく釘を刺され、以降、あらゆるROMがそうなっていないかNECがチェックするようになったという曰くつきの代物だったりする。
そして、この14個制限には320ドットモードを遣ったイースは結構悩まされ、技術の頭目だった野沢さんに「あのさー普段は14個モードで、危ない!ってなったら、16個モードにブーストするってのはダメ?」って聞いたら、思い切り「ダメッ!」と言われた。

と、余談もあったがだ、松田君すらクリア出来るR-TYPEだが、畏友、桝田さんは、1面の最初のザコの撃つ一発目の弾に吸い込まれるように近づき、当たれる男だ。初めて見たときには腰を抜かしました…というような話をツイートしたら、これに対して桝田さんがつけたオチ。

だが、広告の取材と称して大阪のアイレムまでわざわざ行って、さも全面クリアしたかのごとく調子よく話を合わせて開発スタッフを喜ばせて、おまけに北の高級クラブで接待までしていただいたのは僕だw
Twitterの元発言


まじで笑った、会社で爆笑しちゃったよ。

|| 23:21 | comments (3) | trackback (0) | ||

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コメント
>アイレムのやつはまさにそれが理由です
なるほど~ 長年の疑問がようやく解消されました
時効で問題がないのなら、当時NECからサードへの規定などで
他に面白いエピソードがありましたらまたお願いします

個人的にはCDーROM2関連で、システムカードのバージョン違や、セーブデータの
バックアップ容量不足の警告画面の挿入など、何か規定でもあるのかなと当時気になってました
| はちはち | EMAIL | URL | 10/10/08 17:36 | 7Q0Cf0A. |
あーネームエントリーも移植されていませんでしたね。当時はインターネットランクなどありませんから、意味がない、という理由だと思います。

アイレムのやつはまさにそれが理由です。中身はあれはPCエンジン版そのものを少し手直ししただけです。
| 岩崎 | EMAIL | URL | 10/10/06 13:01 | Eeem.i3Y |
320ドットモードにそんな制作上の制限があったとは!
PCエンジンのRーTYPEとスプライトで思い出しましたが、後にアイレムが
スーパーCD-ROM2で発売した「R-TYPE COMPLETE CD」では、
Huカード版と比べてスプライトのチラつきがかんり多かったようですが、
これはどういう事情でこういう仕様になってたのでしょうか?

>2つ、和泉さんがオリジナルから移植しなかったものがある。
もう1つネームエントリーが移植されてませんでしたね
ただパスワード表示画面で曲だけは使われてましたけど
| はちはち | EMAIL | URL | 10/10/05 13:56 | 7Q0Cf0A. |
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