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桝田方式によるユーザーストーリーの作り方(6)
パート(1)
パート(2)
パート(3)
パート(4)
パート(4.5)
パート(5)

シリーズの続き。
よくわからなくなってるひとは読みなおして欲しい…

では、ここで「成長感」を確保する、言い換えるなら「能力をジャンプアップさせる仕掛け」を用意したところで、これがユーザーストーリーの何の役に立つのか、について書いていきたいのだが…もう行数が死ねる状態なので、次回に続く。

と、こう書いたわけだが、どうして装備が役に立つのかを説明する前に、ユーザーストーリーを作る時の問題点を再掲しておこう。

・ユーザーが成長するプロセス(イベント)をレベルに紐つけると、レベルが上がるに従ってイベントの間隔が極端に広がってダレる。
 →通常のゲームではレベルが上がる間隔はレベルが上がるに従って伸びる。これを調整するのはいろいろおすすめしない。
・時間に紐つけると、高レベルでのイベントの難易度に差がない状態になる。
 →これは基本的にはRPGメカニクスの宿命(パラメータ比で見ると実際成長しなくなる)
・これを解決するためには成長軸を複数持つのが望ましいが、軸を増やすとバランスの難易度が上がるので、簡単に増やすのはおすすめできない。
・そもそもレベルが上がるとパラメータの母数問題が出てきて成長感が失われるので、軸を増やしても完全な解決ではない。

上記問題を解決する、すなわち成長感を維持し、膨大な時間を要求せずに難易度にアクセントをつける方法として非常に優秀なものに【装備】がある。
前回はどのようにして装備を作るのか? というところまで話を進めたので、今回はその装備をどのように使うのか? について書いていきたい。


まず第一に前回のexcelファイルに新しいセルを作る。
名前は【実装備】としておこう。これはレベル1に「0」を入れ、あとは全部上からコピーするだけって簡単なルールで作られている列だ。



次にこの横に【P強さ】って列を作る。これは【強さ】から【標準装備】を引き算した数値だ。


ちなみに少数そのまま表示しているが、関数で整数にまるめてしまうのもアリだ。ただこれは影響の大きな数字で、かつあとで実際のゲームと関わるところなので、どのようにまるめるか(四捨五入・切り上げ・切り捨て)は丁寧に考えたほうがいい。
なぜなら、【P強さ】は装備のパラメータを引いた数字、すなわち、そのレベルに上がった時に実際にプレイヤーに与えられるパラメータということになる。だから超重要だし、良く考えなければいけないからだ。

次に【総合強さ】って列を作る。これは【標準装備】+【P強さ】だ。


これはそのレベルで標準とされている武器+プレイヤーの実際のパラメータになる。
だから、これが標準的な装備を持った該当レベルの本当のプレイヤーの強さということになる。僕はこの手のパラメータのことを標準プレイヤーと呼んでいる。

最後に【標準打撃】という列を作る。


この列は標準プレイヤーが、どれだけの打撃を標準の敵に与えるか? という計算になる。

と、ここまで用意ができた所で次にユーザーストーリーの(Vlookup)版のシートに移動し【標準難易度】という列を作る。
このlookupは簡単に説明すると成長リソースの該当レベルでの標準打撃が表示されるようにしたものだ。


ここで標準打撃は具体性を出すために打撃と表現しているが、現実的には難易度の目安で標準の難易度を3.0として調整している、極めて抽象化された作業であることを意識して欲しい。

では、実際にバランスパラメータを作ってみよう。
まず、ユーザーストーリーの最初の魔法を覚えるまでは、そのまま難易度が上がるよう、言い換えると装備は意図的に手に入れないとする。
とすると、レベル10で魔法を覚える時に難易度は3.4まで上がっている。つまり10%強程度難しくなっているので、ここで魔法を手に入れると嬉しいだろう。
さらにレベル11で新しい装備を手に入れるとしよう。手に入れる装備は標準装備、すなわち同一レベルとして、シートのレベル11の【実装備】の欄にレベル11の標準装備の値をコピーする。


これで少しバランスを見てみよう。レベル11で一度難易度は3.0まで下がるが、レベル15で最初のボスと戦うときは難易度が3.3になっている。
僕の趣味だと、これだと装備を手に入れた感動が足りない、と感じるのでレベル15のボスと戦うとき、少しだけ装備がツラくなるバランスにすることにして、レベル11で手に入る装備をレベル14の物にする。


レベル11に上がった時の強さは難易度2.8。ぐっと楽になって、周りの敵を楽々と倒せる印象だ。そしてレベル15で最初のボスと戦うときは難易度3.1だから「ボスは歯ごたえがあるなあ」と感じるだろう。
いいバランスになったのではないか…と、判断をして、次のユーザーストーリーに進めることが出来る。

と、このようにして、装備を加えることで高レベルになって、難易度差が狭い時でも、装備でアクセントをつけることでバランスを調整できるようになる。
加えて、現時点では敵は必ず自分と同一レベルという設定になっているが、これを意図的に上げる・下げると操作することで、ボスの難易度も調整できる。

もちろん、これに加えて属性や魔法といった別軸の成長軸があれば、さらにバランスをコントロールする手段は増えるので、レベルが上がるに従ってレベルを上げるのは大変なのは変わりなくても、成長感と難易度は調整できるようになるわけだ。

そうはいっても、長期運営をすることになると、それでもパラメータが破綻していくのを防ぐのは非常に難しい。その意味ではMMOのレベルキャップに到達したら、ヨコ展開をしていくというのは長期運営を成り立たせる重要な在り方の1つなのがわかる。

というようにして、装備という強力な武器でユーザーストーリーを適切な難易度と時間でマッピングできるのだけど、これがどのようにしていわゆる"Progression Wall"に使うことが出来るのか、について次回書いて、このシリーズのまとめとしたいと思う。

■今回の計算が入っているexcelシート→ダウンロード
|| 19:04 | comments (0) | trackback (x) | ||

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