僕には書けないスタソル本を読んだ

さて、紹介するのは同人誌。
『スタソルが好き』って、『スターソルジャー』の35周年を祝って作られた本だ。

A5版の140ページほどの本なのだけど、まあ端から端まで『スターソルジャー』の資料と話で埋まっている
当時コロコロコミックでどんな特集が行われていたのか、どんなマンガ(もちろん『スターソルジャー』に関係したものばっかだ!)が掲載されていたのかあたりから始まって、キャラバンで配られたグッズから映画から、音楽レコードからCDから、まあよくこんだけ集めたものだと感心するほど資料がまとまっている。

またインタビューも貴重で野沢さんはもちろん音楽をやった国本さんにもインタビューしていて、二人合わせて40ページを超えるインタビューになっている。
その上、川田名人や桜田名人からの話を聞いているし、その点でもファミコン時代のゲーム史のことを調べている人には、マストに近い資料になっている。

要は資料本として、実に素晴らしい。

と、ここまでは本の中身の紹介なのだけど、この本の一番素晴らしいところは、資料本として出来がいい事じゃない。

ともかく一番いいのが、ファン目線なこと。
もう、当時『スターソルジャー』が大好きで、まあ高橋名人・ハドソン・野沢さん(いや、野沢プログラマーか!?)あたりが本当にヒーローだった人の目線で書かれていて、読んでいてとても楽しい。

この手の本にありがちな、そしてウンザリさせられることが多い、当時のゲームシーンの話だの評論だなんて全くなし。当時周囲にあったゲームと比較することもなく(まあ都合上『スターフォース』なんかは出てくるけど)、ひたすら『スタソル』が好きで書かれていることが、読んでいて本当に感じられる。
もう、その愛情を感じるために、ぜひ読んで欲しいと思ってしまう。

ところで記事のタイトルにも書いたけど、この本は僕には絶対に書けない本だ。

なにより僕は野沢さんやハドソンや川田さんや桜田さんを「ヒーロー」として見る目線を持っていない。

もちろんハドソンも野沢さんも、当時、一緒に仕事をした人のほとんど全員(あの営業のZまで含めて)が大好きだし、今でも懐かしく思いだす。
でも、それはファンのヒーローを見る目線ではなく、一緒に仕事をした人としてだ。
そしてもちろんコロコロだろうハドソンなんだろうが仕事の場で、どうしたって編集部の広報のやり方だの、それが開発とどんな風にリンクしているかとかの方向に頭も働いてしまうし、残したいことも、その僕が大好きだった人が本当は何をやって、どんな風に作ったのかという話だ。

コロコロのマンガの話より「野沢さん、結構マップの圧縮きつかったんじゃね?」って聞く方を優先してしまう。
だから、こういうファン目線の愛のある本を僕は書けないし、もうファンブックとして、同人誌としてたまらない出来だったので、こうして紹介しておくのである。

ホント、ちょっとでもハドソン・高橋名人・スターソルジャー・川田&桜田名人・野沢プログラマーなんてあたりの単語にひっかかる人なら、手に入れることを強くお勧めしておきたい。(あと、再販の本当に難しい本だと思うので、手に入れ損ねると、まず二度と手に入らないと思った方がいい)

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あと、まあこういう愛はありませんが、ともかく当時の話を残しておきたて書いたハドソン伝説やイース通史もそっと委託中ですw

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4件のコメント

  • 本日いわゆる職域接種のため家族にはばかるコトなく大阪市内に出張れたのでハドソン伝説2ようやくとらのあなでゲット出来ましたー

    ただスタソルはとらのあなで扱ってないのが残念!
    もっともBEEP通販でも品切れ中だしこの先プレミア化しないか心配です(高橋名人とかも宣伝してるもんなあ・・・)

    それはさておきハドソン伝説2、原画の段階からわかっていたけど表紙の夜叉姫がもー超最高に可愛い!!
    これPCエンジン編でやってほしかったなぁ・・・もっとも表紙に出せる女性キャラがあるようなゲーム今回全然なかったけど
    ミニーやしずかちゃん?流石にそれは(..;)

    あと露出度上げるなら表紙でお願いします
    裏表紙で露出度全開してどーすんすか(笑)

    • それはあいざわひろしに感想で言ってあげてくださいw

  • 最近見かけたハドソン絡みの記事で、記事になっている社長が本文中に
    「ボンバーマン」「天外」等の開発に携わったとの記載があります。
    http://www.nagano-np.co.jp/articles/79706
    岩崎さんのブログやハドソン本では、名前をお見かけしない方なのですが、
    1開発者なのか?記者が誤解しているのか?(グラフィックデザイナーとゲームデザイナーを混同?)
    どうなんでしょう?
    昔のゲーム開発規模で名前が挙がってないってことは1作業者なのかなあと
    思った次第です。

    • これは「お林君」と僕たちに呼ばれていたメンバーだと思います。
      『天外Ⅱ』がハドソンでの最初の仕事です。
      『天外Ⅱ』では一作業者というほど小さい役割ではないですが、すっごく大きいわけでもないというメンバーですね。

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