俺の仕掛けにプレイヤーがハマったとき、楽しい…のは誰だ!?

ちょっと…のつもりだったんだけど、7月頭だったんで、なんと2か月前の 記事の続きみたいなものだ。
しばらく前にこんなことをツイートした。

ゲームを作っている人と話をしていると、ダンジョンやらバトルやらの設計をしているとき
「XXでユーザーがこう引っかかるから、面白いでしょう!?」
とか言う人が結構いる。
「それにユーザーが引っかかって、なぜユーザーは面白いと思うんですか?」
対して上の問いを発した時、説明出来ないゲームデザイナーは多い。
ユーザーが引っかかって面白いのは自分で、ユーザーの目線で見ているわけじゃないんだよね。


26年前に、さくま先生は、どんちゃんやおのちんが僕のさいきょーRPG『凄ノ王伝説』をプレイする姿を見せて、僕を悶絶させた。
加えて合理的だと思っていた装備画面などにも厳しい批判をくださった。
このとき、さくま先生が僕に教えてくれたことを端的にまとめるなら
「僕が面白いゲームではなく、ユーザーが面白いと思えるゲームを作りなさい」
ということになる。
ところで、自分が面白いじゃなくて、ユーザーが面白いと思えるゲームなんて言われると難易度が超高いのは明らかだ。
「ユーザーって何を面白いと思うんだ?」
に対するそれなりの答えを持てるのは、何作か作ってからだと思う。
でも、あまり困らない方法がある。
要は
「あなたが面白いと思うところがユーザーに伝わるように作ればいい」
と考えればいいのだ。
つまり、これをもうちょっと敷衍すると「あなたが面白いと思っているポイントをユーザーに伝わるようにゲームの中で表現しなさい」ということになる。これならなんとかなる気がするだろう。
では、このユーザーは誰なのか?
もちろん自分ではないのは自明だけど、世界中のみんななんて曖昧なことを言ったら、どう伝えたらいいかわからない。
だから、具体性のあるユーザーを考える。
隣にいる誰それとか、あっちにいる誰それとか、ともかく、自分が話を聞ける相手がベストだ。
次に、そのユーザーに実際に聞いてみる。
「ねえ、かくかくしかじかで、これって面白い?」
ここで「つまんない」と言われたら即死だけど「わかんない」の時が大事だ。
「わかんない」のは伝わっていないってことだ。
面白さが伝わるように、いろいろな改良をすれば、ユーザーが分かるゲームに出来るというわけである。

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