リージョンロックへの恨み言

僕が今勤務しているのはゲームロフト・ニュージーランドのオークランドスタジオだ。
ここは南半球だから季節が逆だとか、英語で生活しなくちゃいけないという以外にゲームライフ…いや生活そのものに結構大きな影響を及ぼすものがある。
それはリージョンロックによるインターネットやらゲームやらの違い。
と…書いてもわからない人もいるだろうから、簡単に説明すると「リージョンロックってのは世界を適当に分け、地域ごとにサービス(や提供形態・時期)を変えること」を示していると思っていい。
これは世界で法律やいろんなものが違うから仕方がない面はある。例えば韓国のネットゲームの規制は日本と違うので分けざるを得ないし、アメリカと日本ではエロや暴力に対する規制が違うので映画もビデオも同じではすまない。
世界で同じサービスを提供するのはかなりの難事業で、全世界で全年齢向けを作るのはものすごく大変だ。
そして、世界中で規制が違うから、ある程度分けざるを得ないのもわかる…と思っていた。
だけど、日本人であるにもかかわらず、しかもサービスはインターネットで世界中からアクセスできるにもかかわらず、サービスを受けられないのが当たり前の代物が山のようにある…となると、このリージョンロックってのはどうなんだと思うようになる。


例えばインターネットでオンデマンドで公開されているテレビ。
日本以外からは見ることが出来ない。世界的なサービスのはずのHuluすらそうで、仮に日本で会員になっている日本人であろうと、日本の外では基本的に見ることが出来ない
結局、どうするのかというと、日本の部屋のマシンをVPNのハブとすることで、初めて海外からでも日本で配信されているテレビを見ることが可能になる。
日本人としては全くバカらしい話で「金なら払ってやるから見せろ」といいたくなる。
しかも、この制限はゲームマシンにも及ぶ。
例えば3DSのビデオ配信はニュージーランドでは見ることが出来ない(もちろんゲームのPVなどは見ることが出来るが、いつのまにかビデオとかは見られないのである)。
PSNのビデオショップは、日本人で日本のカードを登録しているにもかかわらず海外からは存在を見ることすら出来ない(ビデオのタブが消えてなくなる)。もちろんHuluもアクセスは出来なくなる。
日本人でない人にそれを見せるのに問題が発生するのはわかる。だから規制するのはわかる。だがだ、見ている人間は日本人で、日本でサービスを登録し、正式なユーザーとしてみようとしているのだ。どうにかならないものか、と本気で思ってしまう。
本当に苦痛だ。
そしてだ。このリージョンロックがらみは僕のゲームライフにものすごく強い影響を及ぼしている。
それはVITAと3DS。
どっちがいいの悪いのって下らない話はどうでもいいが、3DSとVITAの2つを比較したとき、ニュージーランドに住む僕にとっては、現時点ではVITAのほうが圧倒的に優れたハードだ。
理由は簡単でVITAのソフトは基本的に全ソフトがPSNからダウンロードが可能だから、いつでも欲しいと思ったとき購入できるが、3DSのソフトはそうはいかない。
しかも、これは声を大にして文句を言いたいのだけど、DSではなかったリージョンが3DSでは復活したせいで、英語のソフトを買っても動かない。
ようやくダウンロード販売が始まるようだが、それも全ソフトじゃないし、DL販売が完全になるまでは、僕にとっては3DSはサブマシン以上にならないのは間違いなしなようだ。

ちなみに据え置きについてはPS3はリージョンロックが基本的にないし、X360は海外なので逆にソフトの揃いはいいぐらいなので、全く困っていない。

このあたりは本当に早く何とかして欲しいものだと思ってしまうのだ。

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