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F2Pの最初の3分間(3)
またまた思い切り時間が空いてしまったが、F2Pの主に最初の3分間において重要な話。

F2Pの最初の三分間 (PART 1) / (PART 2)

このシリーズでは、ソーシャル…というか、F2Pでダウンロードなゲームの最初の3分間、具体的にはディレクティブチュートリアルと呼ばれるところについて書いてきたわけだけど、前回の最後に「チュートリアル突破率が80%あればそれでいいのか?」と最後に書いた。

この答えは「そうではない、質が問題だ」と僕は思う。

例えば突破率自体は80%あったけど、そのあとの例えばクエスト1ってのがあるとして、クエスト1の標準プレイタイムが15分だと仮定して、そしてクエスト1の突破率が20%しかなかったら、ゲーム開幕20分後のデータは0.8*0.2=0.16、わずか16%の継続率って話になり、もちろん翌日継続率もこのレベル以下って話になるのだから問題外だ。
また例えばブーストかけてて「リワードがインストール後・チュートリアル終了で行われる」なんてことになってて、チュートリアル後の継続率が15%以下とかよろしくない状況になっていたとすると、やはりチュートリアル突破率なんてナンボのもんじゃいって話になる(これは極端な状況だが)。

つまり最初の3分間のチュートリアル突破率が高いのは前提条件で、出来なければもう話にならない。だけどチュートリアル突破が高いだけでは意味が無い、すなわち、チュートリアル突破後、継続率が急降下するようなことがあってはならない、ってことだ。

この単純だけど大事だと思うコトを守れないゲームもよくあるのである。それどころか「アクティブユーザーを減らすのが趣味ですか?」と聞きたくなるようなシロモノ(SDK含む)を作る人達すらいるのである。


では「質」、すなわちチュートリアル突破後の継続率を上げるために必要なことはなにか?


簡単に書けば、チュートリアルを抜けてから、ユーザーがやることをわかっている/やりたいことがある、だと僕は考えている。

これまた当たり前の話で、ユーザーが次に何をやるのか/やりたいのか、わかっていれば、ユーザーはチュートリアルが終わった後「Aをやろう」、「Bをやろう」と思ってくれるし、仮にそこで忙しくて(電車を降りることになり)一時的にゲームを終了しても、ゲームに戻ってきてくれる確率は高い。
つまり、チュートリアルを終わった時、ユーザーが正しく誘導され、次に何をすればいいのかを理解しているところまで含めて、さらに書くなら「ユーザーがしたいなにかをちゃんと用意する」ところまで含めてチュートリアルのデザインだということだ。

最近の日本のスマホゲームをプレイして疑問に感じることが多いのが、このポイントだ。
良くも悪くも、今の日本のスマホゲームのコアゲームループはパズドラ型、すなわち、あのZyngaのマフィアウォーズが確立し、それをmobageの快盗ロワイヤルがいい形で輸入して、それをブラウザ三国志とロワイヤルを合体させ、ドラゴンコレクションが確立したコアゲームループとスタミナ制のメカニクスを組み合わせるのが基本形になっている。
ところが、最近のゲームは複雑化していて、概要や操作を詰め込み教育のように説明するだけで、正直「なんだかこのゲームよくわからねえぞ」って状態でチュートリアルが終了することがとても多い。

だから、チュートリアル終わった後「で、俺はなにしたらいいの?」と思うことが、とても増えたし、何を楽しんでいいのかすらわからないことも良くある。
こういった、チュートリアルは「チュートリアルの間はともかく継続率は落ちないかもしれないけど、ゲーム全体としてみると、とても良くない結果になっている」と僕は思うのだ。

では、どうすればいいのか?
これまた海外のゲームにヒントはあると思っているのだけど、書きだすとまた長くなるので、ここでいったん終了。
クソめんどくさい話は、またまた続くのである。
(続けば)

ところで継続率ってのは「ゲームを続けてくれているユーザーの数」で、これはDAU(毎日遊んでくれている人数)に直結するので、ものすごく大事だ。
ところが継続率も測定方法がイロイロあって、なにをもって正しい継続率とするか大変に難しい。
一日複数回のログインをどう扱うか、ログインしたら継続なのか、それともログインボーナスもらったら継続なのか、それともユーザーアクションがあって初めて継続なのかといった、条件の取り方で大きく変わる。
加えて書くと、運営の考え方で「どういう継続率を重視するのか?」も変わる。例えば放置系のゲームの継続率なら、連続ログインを重視したほうが安全だろうし、そうでないヒキの強いゲームなら、どちらかというと頻度で見ていいって話になる。(もちろん毎日ログインしてくれるに越したことはないが、毎日ログインさせるために手を打ち過ぎると飽きられるといった問題点も発生するので、簡単にそっちがいいとは言えない)
しかも非常に大事な数字なわりには、スマートフォン時代になってからはFPほど精密なKPIが取りづらい問題ともからみ、最初からちゃんと設計しておかないと結構厳しいものがあったりする。

そしてまた、この継続率はダウンロード数との関係には微妙なものがある。
例えばリワード型の広告でダウンロード数を増やすと、流入してくるユーザーはリワード目当てが圧倒的に増えるので、結果的に継続率は下がる。だから僕はゲームでよく言われる「XX万ダウンロード」について「さよですか」としか思わないのである。
ま、こんなのはこのブログを読みに来る人の半分ぐらいは知ってそうだけど。
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