CALENDAR
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
<<  2024 - 05  >>

PROFILE
同人誌 電子書籍版
Re:ゼロから始める
ゲームシナリオ


ライトニング伝説


さよならハドソン


ドラクエとFFと
ToHeart


誰得ゲームライフ


ときめきメモリアル
の時代

イースI・II製作メモ

頒布ページ
LINKS
NEW ENTRIES
CATEGORIES
COMMENTS
    イースⅠ・Ⅱ通史(3):『リグラス』から『ロマンシア』
  • タムロ (02/03)
    イースⅠ・Ⅱ通史(1):PC88MkⅡSRの発売
  • tamuro (01/05)
  • おお! (01/03)
TRACBACKS
OTHERS
SEARCH BOX
POWERED BY
POWERED BY
ぶろぐん
DESIGN BY
ブログンサポート

高橋名人の冒険島は目コピなのか?
浪漫をぶっ壊す話なのだけど「ん?」と思ったことで、歴史的な記録なので書いておきたい。

これは又聞きなのだけど、高橋名人がイベントなどで

『高橋名人の冒険島』(ファミコン版)はウェストンの『ワンダーボーイ』を目で見てコピーした

と言っていると聞いた。

又聞きなので、この話が本当かどうかは知らないのだけど(もし間違いなら申し訳ない)、目コピで冒険島が作られていたって、本当ならとんでもなく面白い話で、そりゃあ喋りたくなると思う。
ついでに書くと、これまた本当かどうかは知らないが…I/Oに掲載された中村光一氏の『スクランブル』や『リバーパトロール』は目コピだったらしいし、ARIKAの三原副社長も、なんだったかで目コピしたことがあるらしいので、出来ないわけではないのは間違いない。

では、高橋名人の冒険島は本当に目コピなのか?
が今回の話だ。

どうしてこんなことに疑問を持ったのかというと、ハドソンで目コピで作られたゲームを僕が知らないからだ。

確かに僕は88年以降の、比較的ハドソンの中がシステム化されていくときに仕事をしていたけれど、その時ハドソンもしくはハドソンが外注していた会社が移植していたソフト、具体的には『ストリートファイター』・『モンスターレア』(奇しくもワンダーボーイシリーズ)・『大魔界村』・『キッドの掘れ掘れ大作戦』の4作品の全てに基板が来ていて、なおかつ『R-TYPE』も基板が来ていてソースもあったと和泉さんから聞いていた。
さすがに『スターフォース』は直接は知らないけれど、中本さんからコンバータを使ったって話は聞いていたので基板があったのは間違いない。

今回のこれらの作品、ソースはあったりなかったりだったと記憶している。まあソースがなくてもROMをディスアセンブルしてたけど。

つまり、全て解析によってソフトは作られていたわけだ。
ここで、題材の『高橋名人の冒険島』だけ解析ではない…というのは、ちょっと信じられない。
なので聞いてみたわけだけど、その前に少しだけ『高橋名人の冒険島』を作ったヘクターこと小山俊典さんについて書いておきたい。
小山さんは僕がハドソンにいた当時は技術部の部長をやっていた(もしかしたら課長だったかも知れないのだけど、記憶は正直不確かだ)。
小山さんは、X68KのX-BASICとあとライブラリを作り、そのあと『高橋名人の冒険島』を作り、『Hector 87』を作った。
『Hector 87』は、どーみてもコナミの『沙羅曼蛇』に強い影響を受けたゲームで『スターフォース』、『スターソルジャー』と続いた連射系の快感からはかけ離れたゲームだ。
どうしてこれがキャラバン作品になったのか、全く理解できなかったのだけど、締め切り寸前になるまで、誰が何を作るのか全く決めておらず、突貫工事で小山さんに作らせた…と中本さんが言っていた。
そして小山さんは好きなゲームが『沙羅曼蛇』で『スターフォース』系の連射シューティングが好きじゃないから『ヘクター 87』になったと言っていた。
このあたりが当時のハドソンの乱暴なところで、正直、全くどうかと思うのだけど、出来てしまったものはしょうがない。

というわけで、余談を挟んで、ハドソンの社員番号が50番より前の方々に、こんな風に聞いてみた。

■僕
多分『高橋名人の冒険島』を作ったのはヘクターさんだったと記憶してるんですが、名人は、あれを「目コピ」だったと教えてもらってるんですが(多分メディア的話)、僕はあれって目コピじゃなくて、ROM解析じゃないの? と思ってるのです(当時、ハドソンは必ず基板あったじゃないすか)。アレ作ってのたの見てた人、誰か真相を覚えてませんかね?

■ハドソン関係者1
この作品の時代はいなかったので知りませんが、カプコンの1942とか大魔界とかは、ロム送ってもらって、ダンプしてソース作って移植してた記憶はありますな。

■ハドソン関係者2
たしか基板はあったように思う。ソースがあったかは不明だけどROMを解析した可能性は高い。
R-TYPEはソースがあったと思ったけど。

■僕
基板はあったくさいんですよw 奥野さんあたりがキャラデータは抜いてるらしいんですよね。

■ハドソン関係者3
ソースコードは有りました。解析しつつ、実装では、タミング等の変更をしないように表示を変更してたよ。

どう見ても決定的な証言を得てわかったこと。

『高橋名人の冒険島』は目コピではなく、ヘクターこと小山さんが、丁寧に解析して移植した作品だったわけだ。

では名人が聞いている「目コピ」の話はどこから出てきたのだろうか?
これは推測でしかないが、中本さんか大里さんあたりが、名人に面白おかしく吹き込んだ話なのではなかろうか。

松下さんに言われて「確かに!」と思ったのでちょっと追記。
当時はまだ移植というものがどういうものかというリテラシーもなかったので「ROMからぶっこ抜いた」だの「ROM解析した」だのは言い難かったのではないか? という説。確かにこれは納得がいく。
追記の追記。
それ以外に、最終段階で目で見て調整したという話を目コピと勘違いしていたって話もありえるんじゃないかって意見を頂いた。たしかにコレも説得力がある。
|| 22:11 | comments (1) | trackback (0) | ||

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント
>タミング
タイミング
の誤字ですか?
| すがる | EMAIL | URL | 14/11/28 23:47 | p2PYFuok |
この記事のトラックバックURL :
トラックバック