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大魔界村、開発当時のエピソード(1)

突然思い出したので、メモとして残しておきたい。
僕が『イースⅠ・Ⅱ』をしゃかりになって作っていたとき、横で一生懸命作られていたのがスーパーグラフィックス用の『大魔界村』だったという話は何回か書いたことがあるけれど、大魔界村開発途中であった下らないエピソードを以下に残しておきたい。

1988-90年前半、ハドソンの風景(1)
スーパーグラフィックス版大魔界村のコト

■奇跡の魔法、サンダー
大魔界村ではためて発射できる魔法があるのだけど、これが役に立たないので有名だった。
だいたい魔法は金の鎧(鎧の2段階目)が必要で、おまけに溜め撃ちだ。
結構ためるのに時間がかかるうえに、魔法発射時に硬直があったり、それとも魔法の性能に問題がありすぎたりで、使い物になる魔法は短剣の分身だけだといわれていて、まあ魔法は役に立たないものとされていた。

さて、ある日の話になる。

開発者のS君が魔法のデバッグをしていて、貯めたまま、走り続け、ボスに入ったとき正しく動くかのテストをしていた。これはVRAM転送でBOSSが転送されるのもあり、そこでバグらないかの確認をしていたとの記憶がある。
「おーバグらない、バグらない、岩崎さん、魔法一発撃ちますよ!」
「アホだな、パキャーンとかいって飛ぶことになるぜ」
と、下らない会話をしながら、S君はシールダー(1面のボス)が頭を下げてきたタイミングに合わせて、魔法を発射した。
次の瞬間、シールダーは一撃で即死
ドキャーン。
「ええええええっ!」
僕とS君は、二人で声を合わせて驚愕の声をあげた。いかに1面ボスが弱いとは言え、まさか、サンダーの魔法の一撃でボスが死ぬとは思わなかったのだ。
そしてS君、慌ててソースを読み始めると、すぐに言った。
「岩崎さん! こりゃ死にますよ!」
「な、なんで死ぬの?」
「サンダーの魔法は、当たり判定が3方向に出るんですけど、根元のところまで判定があるので、食い込むように当てると、一撃でダメージ出るんですよ」
「す、すげえええええ…」

それからというものS君は、様々なボスを相手に魔法をテストしまくり、あっというまに魔法でボスを片付けるパターンを作り出していったのである。

なお溜め撃ちはR-TYPEの波動砲で決定的にカッコイイ形でゲームの世界で使われるようになり、この当時は大ブームだったので、溜めて魔法というのは、全く間違っていないのだけど…ゲームとの相性が悪すぎたと思うのだ


|| 21:14 | comments (0) | trackback (0) | ||

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PCエンジン開発機の通称
天外1、天外Ⅱでスタッフだった荒井君(Ⅱでは僕も仕事をしている)という人がいるのだけど、彼がとてもいい追加情報をくれたので、ちょいと追加しておきたい。

新人研修の時に中本さんが7UPは南米でスプライトより売れてるから付けたと豪語してたのを覚えています。
この手のネーミングセンスは微妙なものは多かった気がするけど…
PC-Eの開発機は"弁当箱"だったし、CDROM開発用のオプションは"おかもち"だし、CDROMのHDは"墓石"、"墓石2"、"骨箱"。
スーファミは"ガンダムの足"、N64は"タンス"。


もう中本さんのセリフに思わず「エーッ」って笑っちゃったのだけど、それはともかくとして。

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|| 14:15 | comments (5) | trackback (0) | ||

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PCエンジンのチップのコードネーム
そもそもの話はM2のほりい社長の何気ないこのツイートを見たとき始まった。


PC ENGINEのCRTC(この呼び方でいいのかは不明)はかなり自由度高いっぽくて、当時から興味あった。 ナムコのゲームとかの縦長画面コマンドとか。

ハドソン社内ではCRTCではなくVDPでもなく、もちろんGPUでもなく、何と呼ばれていたのかというと…「7up」
あの炭酸飲料の7upだ。

普通の人は「ハ?」と思うのだろう。
これが本当だから困るのだけど、PCエンジンのチップそれぞれ、CPU、VDP、カラーコントローラの3つのチップは全部飲み物の名前がついていたのだ。

HuC6280 = Dr.Pepper(ドクターペッパー)
これがCPU。
HuC6270 = 7UP(セブンアップ)
これがビデオチップ
HuC6260 = 鉄観音(てっかんのん)
これはカラーコントローラ。ウーロン茶の名前がついていた。

と、こんなぐあい。
しかもソースコードでも、この名前を使っていた。
例えば "sta HI7UP" なんて具合だ(僕ももちろんこう書いていた)。
そのうえ、これはサードパーティに提供されていたサンプルでもこう書かれていたので、みんな不思議に思いながら使っていたらしい。

ではなぜこんな名前がついたのか?
僕も考えてみれば聞いたことがなかった。
こんな時にはもちろん言うまでもなくfacebookで作った本人たちに聞くに限る。


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|| 20:55 | comments (4) | trackback (0) | ||

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ディズニーゲームの悲喜こもごも
落ち穂拾い的にいろいろと追記。

そもそもの記事に一つ書き忘れがあって、まずそれ。
消しゴムが当たると、白い煙になって消えるのも理由があって、もちろんミッキーは相手を傷つけたり殺してはいけないので、死んだような表現は全部アウト。だから「消しゴムが当たって、ビックリしてポンッと煙のように(マンガ的表現で)消えている」わけだ。
これもイロイロあったという話を聞いたのだけど、エピソードとして残せるほど、正確な記憶ではないが、一応下に書いておく。

山本さんに一度ジャンプして落ちて画面外に消えるようにしたんだけど、落ちたら死ぬでしょうとか指摘されて結局今の形に落ち着いたという話を聞いた記憶があるのだけど、これが正しい自信はない。


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|| 12:59 | comments (0) | trackback (0) | ||

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ミッキーマウス「不思議の国の大冒険」のドタバタ
これはほぼ30年前の話であり大枠は間違っていない自信はあるが、細部については間違いがある可能性は十分にある。
当時のことを覚えているスタッフがいたら、ぜひ覚えてる話をfacebookにでも投げてほしい(つーても、これについて知っているはずの直接の知り合いは山本さん、マンガさん、三上君ぐらいしかいないけど) 。

今まで何回か書いてきたことだが、29年前の1988年に、デビュー作のさいきょーRPG 『凄ノ王伝説』を作るために北海道ハドソンに行ったとき、一緒に仕事をしたアーティストに山本さんという方がおられた。
この方はハドソンで一番最初に「デザイナー」と呼ばれる仕事をした人で、野沢さんの『スターソルジャー』でも背景のドットを打っておられる、大変な職人さんだった。

当時は絵を描く人はドット屋もしくはグラフィッカーもしくは、デザイナーと呼ばれていた。
そして、日本では絵描きの仕事は今では普通デザイナーと呼ばれるが、これは海外の職分では[2D|3D|テクニカル]アーティスト。
そしてデザイナーというと「ゲームデザイナー」や「レベルデザイナー」で、間違っても絵描きではない。
これは海外(主に欧米)と仕事をするとき、必ず用語で混乱するので、合わせた方がいいと思っているのだが…

で、コンソールゲームのノウハウがさっぱりわかっていない僕は、結構山本さんのノウハウに助けられたわけだけど(アルファの連中のノウハウにも、もちろんハドソンのノウハウにも助けられたのだけど)、これは実はその話とはまるで関係ない、僕が記憶している、山本さんがかかわったゲームの話をここに記録しておこうというわけである。


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|| 19:04 | comments (3) | trackback (0) | ||

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