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悪夢の思い出
これは『電撃王』や『電撃プレイステーション』に載せていたコラムの中で思い入れが深いものを、細かくアップトゥデートして載せていくシリーズ。
今回は1994年の電撃王に載せたもの。

■■■

人間って奴は都合良く出来ていて、つらい思いも時間が経てば「楽しい思い出」って奴に変化するし、ましてや「楽しい(美しい)思い出」なーんてもっと楽しい(美しい)思い出って奴に変化してしまう。
これが現実世界の失恋だったり、もしくは高校時代のクラブ活動の内容だったりするうちは、実にいいんだけど、ことゲームに関してはまさに悪夢。
思い出って奴は古いゲームの移植、もしくはリメイクするときには、まさに最強の敵となって立ちはだかるのだ。
これが「思い出」にならない新しいゲームの移植だったりすると、単純に移植レベルの問題になってくれるから話は簡単。
大半のアーケードゲームから家庭用マシンへの移植がこれで、「どれくらい似ているか?」で勝負がついてしまう。理想形は1ドットも違わないことで、最高に悲惨なのが絵も音も偽物。
つまり旬のゲームを移植する場合は純粋にスペック+技術の問題になり、ほぼ同等もしくはそれ以上の機能を持つマシンへの移植なら楽勝だけど、それ以下のマシンへの移植は「何を切って、どういう風にゴマかすか?」に勝負が尽きる場合が多い。
例えば最新鋭のポリゴンをフルに使ったアーケードゲームを家庭用に落とすためには、今の家庭用マシンでは(たぶん3DOを除いて)専用チップを積まないと手の打ちようがないし、大容量のROMを使った力任せの格闘アクションでは積めるROMの容量とVRAMへの転送速度(これはすんげーモノを言うのだ)が勝負になる可能性が高い。

この記事が書かれたときは、まだPS1/セガサターンが登場する前夜で、最新最強のマシンは(お値段もぶっ飛んでいたけど)3DOだった。
また当時、既にPS1の開発環境に触ってはいたが、もちろん中身について書ける訳もなく、このような表現となったわけだ。



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