ファミコン版のスーパー桃鉄の作者は誰か?

ハドソン伝説1を書いたとき、実は作者が全くわからなかったのがファミコン版の『スーパー桃鉄』だった。
書いた当時、聞ける人には当然全員聞いたわけだけど、誰一人、作者を覚えておらず、外注かそうでないかもわからず、要調査作品として残ってしまっていた。

で、これをなんとなくボソっとX(Twitter)につぶやいた。

岩崎啓眞@スマホゲーム屋+α (@snapwith) on X本当にファミコン版の『スーパー桃鉄』は誰が作ったんだろう? 92年3月発売なので、当時ハドソンの内製ラインの大半は天外2が食ってしまっているのもあって外注ではないかと思っているんだけど、本当に誰も覚えていない。
岩崎啓眞@スマホゲーム屋+α (@snapwith) on X x.com
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本当にファミコン版の『スーパー桃鉄』は誰が作ったんだろう?92年3月発売なので、当時ハドソンの内製ラインの大半は天外2が食ってしまっているのもあって外注ではないかと思っているんだけど、本当に誰も覚えていない。

と、つぶやいたところ、なんとフォロワーから反応が。
「桃鉄なら動画にスタッフロールがありました!」

幾ら探しても見つからなかったのに…とボヤきたくなるが、このスタッフロールによるとスタッフは以下(さくま先生など除く)

  • プログラマー
    さはし ひでき
  • サウンド
    なりた おさむ
  • チーフデザイナー
    のなか かずひこ
  • デザイナー
    たなか かずえ
  • 音楽ディレクター
    たきもと としあき
  • ディレクター
    やすだ けいご
  • プロデューサー
    うら としはる
  • テクニカルアドバイザー
    おやま としのり / まつなが とものり
  • スペシャルサンクス
    ながやま ゆたか / えびな としまさ / さわぐち たかし / すぎもと さとる / はが たかひろ / ささき みか / こばやし いさお

さて。このメンツは全員がハドソン。
では『スーパー桃鉄』のファミコン版は内製なのか?
そうは問屋がおろさない。
ますます、全く信用出来なくなり、ファミコン版は、どこかの外注が作った可能性が大きく上がった
以下、プログラマのさはし ひでき(佐橋秀樹)君が、決定的な証拠になるので、彼のことを説明したい。

彼はチームヤングパワーの一員で1989年入社組。
初のプロとしてクレジットに掲載されたゲームは『イースⅠ・Ⅱ』のアシストだと思うのだけど、その後の経歴が問題だ。
佐橋君はまつなが とものり(松永智史)君の部下だったのだけど、90年の4月ごろにプログラマから外注の技術サポートに異動になり、以降は様々な外注の技術サポートをやっていて、91年当時ももちろん外注の技術サポートをやっている(ここに91年にあとから澤口君がさらに追加される)。
つまりメインプログラマ経験が全くなかった、技術サポートの人間がメインプログラマとしてスタッフに掲載されていることになる。
おまけに彼が入社時に習ったのはPCエンジンでファミコンではない。

だから、まるで信じられないわけだ。
では、佐橋君はなにもしていなかったのか? というと、実は証言がある。

ぺるも@オンゲキRate14.91 (@pelmo1969) on X@snapwith 佐橋さんの席のテレビにファミコン版のスーパー桃鉄映ってたのは覚えてます。外注のチェックか自分でコード書いてたかまではちょっと分かりませんが。 外注管理って沢口さんだけかと思ってました😓
ぺるも@オンゲキRate14.91 (@pelmo1969) on X x.com
ぺるも@オンゲキRate14.91 (@pelmo1969) on X

佐橋さんの席のテレビにファミコン版のスーパー桃鉄映ってたのは覚えてます。外注のチェックか自分でコード書いてたかまではちょっと分かりませんが。外注管理って澤口さんだけかと思ってました

つまり、どうやらなんらかの形でQCとデバッグをやっていたのは間違いなさそうだ。
では「どこが作ったのか?」
考えられることは2つある。

  1. ハドソン社内にいたフリーランスのプログラマ+社内のグラフィックで制作した。
  2. 外注が制作し、スタッフロールに掲載されているメンバーは外注管理をしていただけ。

どちらの可能性が高いのか?
実は2の可能性が高い。
いかにその推測のロジックを解説したい。

発売が92年3月ということは、91年末にはマスターROMを任天堂に納品していたはずだ。
つまり、ファミコン版の開発は91年の半ばぐらいから末ぐらいまで行われていたであろうことになる。
ところが91年はスーパーCDROMの発売で、ハドソン社内のラインは『英雄伝説Ⅰ』、『天外魔境Ⅱ』、『スーパー桃太郎電鉄Ⅱ』で埋まっており、特に『天外Ⅱ』は91年夏以降、ハドソン社内の開発リソースの大半を食い尽くす状態になっている。
とてもファミコンの移植作に開発リソースを割いている余裕がないのは明白だ。

そう考えると、佐橋君がQCをやりながら外注と協力して移植したと考えるのが一番合理的なのは明らかだ。

では、どこが移植したのか?
一番可能性が高いのはナウプロダクション。
まずプロデューサーが浦さんで、浦さんは初期のナウプロに大量にハドソンのソフトを依頼している。
しかもファミコンの経験もしっかりしているのだから『スーパー桃鉄』のファミコン版はナウプロの可能性が高いと考えているのである。

今度こそ、スタッフをはっきりさせるために、今、再度あちこちの人に聞きまわっているところで、運が良ければ年末までにははっきりさせることが出来るのではないかと期待しているのである。

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2件のコメント

  • こうしてまたハドソン伝説収録エピソードが生まれ巻数が増えるわけですな
    次巻も天外2の補填だし聖夜物語どころかゲートオブサンダーすら遠いなあ・・・

    ちなみにハドソン伝説6で一番ツボったのはP56
    「圧縮の達人」ってもっと一般読者にわかりいい誉め言葉はなかったのか月刊PCエンジン?!

  • ゲームボーイ版の方が終わったあとに、その主要メンバーさんがどこで何やったかわかれば手がかり掴めそうな気がする(と素人考えながらひとこと)

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