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FFVIIIにあって今のゲームにないもの(上)
少し前の話になるが、アーカイブスでプレイ出来るようになったFFVIIIをダウンロードして、PSPでプレイしていた。
もちろんPS1の製品版は持っているが、さすがにPS3上でPS1や2のゲームをやると(ウチのPS3はPS2互換つき)、どうしようもない解像度の低さにガッカリな気持ちになる。もちろんスムージングはできるし結構きれいにはしてくれるが、HDTVのゲームに慣れきった身体にはPS2ですらズタボロ。人間、キレイなほうに慣れるとロクなことがない。

ところで、アーカイブスはアナログスティックを2本使うといった、PSPでは実質的にプレイ不可能なソフトを除くと、たいていはPS3でもPSPでも遊ぶことが出来る(ネオジオは例外。オンライン対戦をサポートしている都合と思われるが、PSPとPS3が完全な別製品になっている)。
しかも、PSPだとドットbyドットに比較的近いし画面サイズが小さいのもあって、周りに黒味が出るのはしょうがないとして、ボタンが足りないのもしょうがないとして、割り切れるなら、かなり気持ちよくプレイ出来る。

と、書いたところで、恐ろしいことにPS3とPSPを持っていれば、ケーブルなんて購入しなくてもダウンロード出来るのを知らない人が多すぎる事実をgoogle先生の検索で知ってしまったので、以下、実際にPSPを繋ぐ簡単なやり方。

1)PSPをPS3に繋ぐ。
あまり知られていないようだがPS3のパッドのケーブルはそのままUSBケーブルなので、何も用意しなくてもPSPを繋ぐことが出来る。またファームが最新版なら普通はUSBに刺しただけでUSBモードにPSPはなるので、他には何もする必要はない。
2)PS3にダウンロードしたゲームアーカイブスのゲームを選び、△ボタンを押し、メニューからコピーを選ぶ。するとUSBモードになっているPSPが認証されダウンロードできる。
3)PS3で遊んでいたセーブデータをPSPで使うときは、セーブデータ管理から同じ手順でコピー。
(PSP側からセーブデータを持ち込むこともできるので、繋いでプレイ可能)

SCEの広報活動はどうなんだと思うのが、この程度のことをSCEのページから探すのに結構時間がかかったことや、加えてPS3とPSPを持っているプロのゲーム開発者が知らなくてTwitterで感謝されたりすることだ。アドホックパーティ、リモートプレイ、ゲームアーカイブス、Torneのビデオの変換ダウンロードなど、PSPとPS3は組み合わせるとものすごく便利に使えるのだが、これらの使い方の周知が余りになっていないのではなかろうか…

と、それともかくとして、ゲームアーカイブスは(たいてい)PSPでプレイ可能で、そしてボタンをフルに使うシビアなアクションでもなければ十分に楽しめることはわかっていたので、FFVIIIも購入したわけだ。

確かレビューで満点をつけた1999年の超大作だが、ポリゴンから何からPSPのゲームに負けてしまうレベルで、たったの10年ちょっとで、ここまで技術は進歩する物かとシミジミ感じてしまう。だが、それはともかくとしてPSPでFFVIIIをプレイしているうちにウチのスタッフ(韓国のスタッフ)に質問され、自分自身でも答えを上手く見いだせずに、多大なる疑問になっていた「ある問い」に対する答えが分かったので、書いておこうというのが今回のお題。
つまり、ここまでは実はネタ振りだったのだ。

さて、問いは何かというと

岩崎さん、私はバイオハザードの大ファンなのですが、そしてバイオハザードは全てプレイしているのですが、1からシリーズが進むに従って、怖くなくなっていると思うのですが、なぜでしょう?

ちなみにこのスタッフはCONDEMNED 2(PS3版 / Xbox360版 / アマゾンリンク)が大好きとかいうかなりダメなスタッフである。僕もやって悪くはない…というか「イイ」が、やっぱ「怖い」とは違うよなあ…とか思ったりしたけれど…まあ、こんなのは余談だ。

この質問されたとき、僕は以下の理由だろうと答えた。

バイオ1は伝統的な幽霊屋敷のホラーの結構を守った作品で、後半になって初めてタイトル(つまりバイオハザードでこうなってました)が出てくる構成だが、だいたいTウイルスがネタバレしてるうえに、シリーズが進むに従って、幽霊屋敷型の(ビックリハウス的な)ホラーではなく、どちらかというとグロテスクな生理的な嫌悪感を感じるモンスターが出てきて、それとドンパチするゲームになっていったからだろう。
特にバイオ4以降のゲームはTPSがベースになっていて、どちらかというとドンパチする手に汗握るゲームであってホラーとは言い難い。
また、なんといおうとシリーズが続くに従って手口が分かって怖くなくなる。だからどうしても怖くはない(それが証拠にDead Space1は2より怖いと僕は思うw)。

と、それなりに合理的な答えを返しはしたが、この答えに問題を感じていた。
なぜなら、確かにバイオハザード4はとんでもなく面白い、手に汗握るゲームだ。
プレイしたとき大変な傑作と思ったが「怖くはなかった」。でもゲームキューブのリメイク版の1は「怖かった」
もちろんゲームキューブ版のリメイクは、オリジナルのPS1版と比較して、圧倒的にグラフィックの完成度が上がっていたし、様々な工夫で怖くなるように作ってあったのはもちろんだが、それなら4だって同じように工夫されているし、5だって工夫されている。5なんかおまけにHD画質ですばらしい完成度だ。
しかし、少なくとも僕は「1は怖かったが、4は怖くなかった。5も怖くなかった」のだ。

つまり4、5と1の間に気がついていない「何か恐怖を作りだしている要素」があるのではないか…と思ったのだが、そのときはそれ以上の答えを出せず、前述した内容を答えとして返した。

そして、自分自身でも腑に落ちなかったまま、時間がしばらく経ち、FFXIIIの発売に合わせ、FFVIIIがPSNでゲームアーカイブスの一本として発売された。「PSPでプレイするなら結構いいかもな」とか思って、なんとなく購入してプレイを始めたわけだが、FFVIIIは、今の目(2010-11)で見れば非常に問題の多いゲームといわざるを得ない。

当時は圧倒的に素晴らしく、最も評価したポイントの一つだったムービーとゲームの融合は、もちろん当時としてはがんばっているが、現役HDマシンでの圧倒的な演出に慣れてしまった体では、なんといおうか、ジュラシックパーク以前のレイ・ハリーハウゼンや円谷英二の特撮を見ている気持ちになる。
もちろん円谷英二もレイ・ハリーハウゼンも素晴らしい特撮に違いはないが、現在のCGによる圧倒的な表現力を得たVFXと見比べると(味や作者の執念といった歴史的なことを全く無視してしまえば)、その説得力や画像のクオリティはどうしようもない。
円谷英二がどれだけ作りたくても、当時の技術ではAVATARは作れないし、仮に作ってもヘボな結果が待っている。ハリーハウゼン版の「タイタンの戦い」の方が僕は好きだが、ハウゼンが全霊をかけたVFXは残念ながら「クラッシュオブタイタンズ」の敵ではない、のは残念ながら否定出来ない事実だ。

それと同じように、今見るFFVIIIはあまりに辛い。
解像度は320x240、フレームレートはせいぜい15程度でガタガタ。かろうじてアニメーションしてるって代物だ。しかもプリレンダそのものの質も低い上に、演算精度がないために、リアルタイムポリゴンとプリレンダムービーのマッチングもガタガタ(もちろん2010年代の目から見れば)だ。
リアルタイムポリゴンはPS1の演算問題から派手にテクスチャは歪むし、テクスチャそのものもアップになればカクカクのドットが見える。24ビットモードのプリレンダムービーになると、今度は当時のCGの限界でテクスチャやらあらゆるところがショボく、やっぱりつらい。ノーマルマップ・グローバルイルミネーションなどの2000年代になって本格的に花開いた技術がまるで入っていないし、人物モデリング自体もまだつたなく、正直、厳しいの一言で、今の目から見ると、歴史的な価値はともかく画像クオリティとしては少なくとも大画面上で楽しめるゲームとは言い難い。

またボイスがないことからくる表現力の不足も厳しい。
セリフなしに見せられる演出には限界がある。特にクライマックスシーンともいえるいくつかのプリレンダシーンでボイスがない(テキストによる補足もない) のは、まったくもって厳しい。
手厳しいことを書くと、サイレントで作るなら、1900年代前半の映画のサイレントの技法やパントマイム芝居の演出を行うべきなのに、カット・演技はボイスありの芝居でセリフがないだけなので、プレイヤーに意味が伝わらず、結果としてエンディング一歩手前のムービーは出来の悪いイメージビデオでしかなくバランスが悪い。これはプレイした当時に既に感じていた事だったが、圧倒的な演出だったのもあり、あえて目をつぶった弱点だったが、技術が色あせてしまうと弱点のみが目に付いてしまう。
比較的同時期に出たDQ7と比較すると「あくまでサイレント映画の演出をベースに、その枠から出ないように気を使って作っているドラクエ7」の方が当時の演出の考え方としては優れていると思う。(とはいっても、PS1のDQ7の章ごとに入るプリレンダムービーの出来は全くの噴飯物だが…)。
それにRPG初期の「自分=プレイヤー、だからセリフ禁止」なんて古臭い図式はどう考えても、FFVIIIには似合っていないし、だいたい主人公はしゃべりまくるわけで「声がないのはどうよ」と思ってしまうが、FFVIIIのディスク枚数(もともとCD3枚)でボイスを入れたら、いったい何枚になったのだろう…と考えると、また微妙なのも事実で、このあたりにCDというメディアの限界が見えていたのかな…とは思う。
だから演出とストーリーを説明する観点からは、FF10でボイスを入れるという判断は全く正解だろう。やはり「しゃべる」ことによる表現力の違いはすさまじい(追記するなら、自分はDQ5とFF10をこよなく愛している)。
もちろんゲームは発売された時代の物で、今、(歴史的ではない内容について)評価するのは反則なのは百も承知だが、飛躍的に進歩した2010年世代のゲームと比較したとき、情熱以外は圧倒的に負けてしまうのは厳しいなあと感じてしまう。

逆に今でも戦闘システムは評価できて、しかも面白い。
チュートリアルがあまりに不足しているために「何やっていいのかさっぱりわからない」途方もない問題を乗り越えてジャンクションを理解すると、今プレイしても、とんでもなく楽しいバトルになると、あえて断言したい。
現在の目から見ても挑戦的といえるほど考えられて、斬新な戦闘システムでスゴイのだが…あまりにチュートリアルに問題がありすぎ、しかも当時のゲームなのにレベル否定で、レベルよりもジャンクションの方が遥かに大事で、おまけに普通に魔法を使うとキャラが弱体化するなんてムチャなシステムでは、ユーザーがついていけなかったのもムリはない。
これでは、当時、戦闘についてボロクソ言われたのもしょうがないと思う。

と、全然本題に届いていないのだが、馬鹿らしく長くなったうえにテキストデコレーションするのに疲れたので続く。
|| 18:43 | comments (8) | trackback (0) | ||

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コメント
自分もPSPでイースのデータが消えてしまいました。

冬コミで入手した岩崎さんの本を読んでいたら無性に遊びたくなって、年明けに購入したのですが、再開時に「上書きしますか」というような問いに「はい」と選んだら最初からになりました。
サルモンの神殿まで行って、レベルも上限近くまで上がってただけにガッカリして、まだ再開してません。
ロダの葉はこのブログでも触れられてましたが、PSPだと見えませんね。
1時間以上ウロウロしたあげく偶然入手出来ました。

それはそれとして、PCエンジンアーカイブでもリンダキューブが出て欲しいと思っているのですが、現在の表現基準だと難しいのでしょうね。
| も | EMAIL | URL | 11/03/09 11:22 | 8JnsR7G2 |
ああ自分はそこまでは深く考えてないんであまり気にしないでください(^^;
単純にテトリスとか上海とかのシステム勝負のものは時代を経た今でも万人が遊べるから、
そういうのを普遍性と言うのかなと認識してる程度ですね。

古いゲームの評価というのは、タイトルだけ名作だからとピンポイントで挙げるだけじゃなく、
当時の状況とかそこに至る過程を線で見せて注釈とかの併記が絶対必要ですね。
PSNのゲームアーカイブスのリストとか、そのゲームの発売時に起こったニュースや
当時の情勢とかを併記してますけど、ああいうのは上手い見せ方だなと思いました。
| はちはち | EMAIL | URL | 11/03/09 00:37 | 7Q0Cf0A. |
>> はちはち 様
普遍的評価なんてありゃしませんから安心してください。例えばテーベの壁画は絵として素晴らしいかではなく文化遺産の側面が強いですし、ピカソを17世紀に連れて行ったら、多分全く評価されません。
あのチャップリンの独裁者だってラストの演説は「いつこの映画が撮られたのか?、どうしてそうなったのか?」を知らなければ理解出来ないことがいくらでもあります。
クラシックがどうして聞かれるかと言えば、あれは200年間のベストヒット集大成だからで、それも「西洋的音楽素養」があって、初めて成り立ちます。
英語が読めない人間には、英語で書かれた小説はただの絵と同じですし、日本人でも源氏物語や方丈記をちゃんと読んだ人間なんざ、10人に1人もいないでしょう。

永遠の名作と言われている物でも、所詮はそこに必ず文化的背景が必要で「永遠」なんてことはありえません。同じように普遍性もありませんよ。
これを勘違いすると「永遠に残る(最初からいい)名作」と「それ以外の(いつでも悪い)クズ」を分離出来るという途方もない勘違いを起こすことになり、どこからの下らない東京都の規制に繋がっていくのです。

>> セガマーク3大好き男 様
PS3とPSPを繋ぐとき、別段別売のケーブルはいらない、が正しい表現ですけれど、まあなんにしても知らない人が多すぎです。
PCEエミュレータの「セーブ」はステートセーブを使う方が確実で、それが分かりにくいんですよ…僕も2回ぐらいデータ消しましたw

>> マツナガ 様
石版集めが「エー」な難易度だったこととと、ディスク2枚目の出来が微妙なことを除いてDQ7はほんと好きです。

>> atsu 様
四谷怪談のあたりはですね、調べると、モトネタはほとんど中国の怪談とか怪異談が換骨奪胎されて、日本の話になってることが多いのですw
あと、僕は十分怖くてトイレ行けなくなりましたよw

>> べる 様
広報ページとしては別に悪くないと思うのですが…他の機能が…
| 岩崎 | EMAIL | URL | 11/03/08 13:02 | Pq1riYYQ |
個人的に名作の評価というのは大別して2パターンあるように思います。
いつの時代でも普遍的に評価されるものと、その時代だけで評価されるもの。
どちらが優れてるというわけではなく、文化として根付くにはどちらも大切だと思いますよ。
| はちはち | EMAIL | URL | 11/03/08 06:59 | 7Q0Cf0A. |
PS3は持っていませんけど
>恐ろしいことにPS3とPSPを持っていれば、ケーブルなんて購入しなくてもダウンロード出来るのを知らない人が多すぎる
この話このブログで初めて知りました。

PSPのゲームってダウンロードするのに1000分超えるのが当たり前なので
つけっぱなしで寝てたこともありました。
数タイトル同時ダウンロードで数日間つけっぱなしにしてたこともありました。(無事にダウンロードできました。)
PSP持ってる人にその話をしたらPS3かMEDIAGO使うといいよといわれ
MEDIAGO使うと…俺のやってたことっていったいなんだったの?という状態でした。

PSPは去年の年末に購入して間もないです。
下手に購入遅らせてたらPSP難民になってたですね。

PSPでイース1.2買いました。(セーブしたのにセーブされてないことがあってビックリしたこともありましたけど)
WiiのVC版の日本と欧州版持っているのに
| セガマーク3大好き男 | EMAIL | URL | 11/03/08 00:51 | /JA9aOus |
ゲームの魅せ方といえば……。
ゲームとして面白いDQは数あれど、プレイしてて続きが気になったDQは7だけですね。(3の後半は反則として)
次の街はどんな話なんだとか、未来がどう変わってるかとかわくわくして仕方がなかった。

7好きは少数派だけど、主人公が喋らないゲームであそこまでストーリーに引き込まれたのは初めてでした。
| マツナガ | EMAIL | URL | 11/03/07 00:50 | bv8cpG8c |
デモンズソウルに初めて触ったとき、バイオ1の怖さを
思い出しましたね。(理不尽な感じ?あと狭さと暗さかな)
デモンズの場合、それが途中から薄れるんですけど。

四谷怪談の怖さと、いわゆる「怖い話」の怖さって
本質的に違いますよね。四谷怪談の場合、道理や筋、人情が
通っているので「トイレに行けなくなる」怖さではないと思います。

あとは作り手が「怖がり」であるかどうかも重要な気がします。
| atsu | EMAIL | URL | 11/03/06 20:17 | jB3nOvqE |
僕もPlayStationのホームページは、見難くてしょうがないです。
Microsoftや任天堂がうまいとは言いませんが、こういうところは大切にしてほしいですよねー。
| べる | EMAIL | URL | 11/03/06 19:17 | GogrdaE. |
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